なんたってった小泉
映画「True Lies」でシュワルツネッガーが演じるオートバイに跨った主人公がビルの屋上に追い詰められた場面で「ここでオートバイに乗ったまま飛び降りたらかっこいいだろうな」と思っていたら、その期待通りの展開になり拍手喝采した記憶がある。この感覚はサッカーの試合を現地観戦するときにも生じる。空いている広大なスペースに密集地帯からのパスが出てくると「よっしゃー、それそれ」と気分が高揚するからだ。 小泉氏が農林水産大臣に就任したのはつい先週の出来事だ。それから連日のようにテレビに出て、「5キロ二千円」「入札ではなく随意契約」「米離れを防ぐため」などの発言が見出しとなりトップニュースとして報道された。国会答弁でも野党党首からの質問にも位負けすることもなかった。 話は単純で、米の平均小売価格が大幅に下がれば国民は拍手喝采で迎え、小泉農相は大手を振って農政改革を推進できるし、参議院選挙にも自民党に好影響をもたらすだろう。そうなると、救世主扱いされることになり次期総理に推す声も高まるだろう。 小泉氏を見ていると、劇場型政治と評された元総理を思い出す。総裁選では財政に対する不勉強を露呈し、他の候補からの質問に噛み合わない答えを連発してバカ扱いされていたのが遠い昔のように感じる。多くの欠点を補ってあまりある長所が発揮された十日間だったと思う。今後の動向を見守りたい。 追伸)朝イチのプレミアムトークでMISIAが「大村で生まれた」と言っていた。あんな有名な歌手なのに大村にゆかりの地がないのはどういうこと? 初耳だった。もしかしたら知らなかったのは俺だけ? 今からでも遅くないから、産まれた病院とか遊んだ公園とかにパネルを設置して里帰りしてもらおうよ。