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シン数学界

 元数学者として言及を避けては通れない記事を見つけた。 https://news.yahoo.co.jp/articles/414c39d10b7cbf10a7755a6db4ccbcf3db7555ba 上記は「ナビエストークス方程式の解の存在と滑らかさに関する問題」の一部をAIが解決したという記事だ。 「とうとうここまで来てしまったか」というのが第一印象で、日が経つにつれ、これからの数学界について不安を募らせるようになった。 数学の発展形態は多様で、実用から生まれる分野もあれば、飛び抜けた天才が新しい概念を提示して始まる分野もあれば、数多くの数学者が長い時間をかけて少しずつ積み上げて発展する分野もある。 AIが上記の問題を解いたという事実は論文を書き小さな結果を堆積させる数学者の営みを無いものにする可能性を秘めている。苦労して論文を書いても「どうせAIを使っているんだろう」というそしりを払拭できないだろう。数学の問題を解いていると行き詰まることの連続で、「何とかしてこの苦境を乗り越えたい」と思うことは自然だ。従来であれば、過去の論文を調べるとか専門家に意見を求めるとか共同研究を持ち掛けるとかが関の山だった。現代であれば、AIと壁打ちするのが最も手っ取り早い。そういう衝動を抑制できないし、AIとの壁打ちを通してインスピレーションが得られたら「AIを使ってない」とは言えない。これからどんどんAIは発達するだろうから市販のAIとの壁打ちでも研究成果が出るだろう。そうなったら、新しい結果を出すという能力が低く評価され、新しい概念を提示する能力が高く評価される。そんな変化の中で生き抜いて行かなければならない若手数学者は非常に難しい舵取りを強いられるだろう。 彼ら彼女らの未来を憂慮すると共にAIと共存する新しい数学界を築いてほしいと思う。

試作品のモニター

 昨晩と今朝、座っている状態で以下の発明品を試してみた。 https://hirasakajuku.blogspot.com/2026/09/blog-post_02.html 先ず、困ったのは呼び出しベルの名称だ。文字盤で伝える時に「あ、か、さ、た、な、は、ま、や」でまばたきして、「や、ゆ、よ」でまばたきして、ようやく「呼び出しベル」の最初の音節が完成する。その方法では時間がかかるし、子供たちは「呼び出しベル」が何を意味するのか把握してない。やはり、時間短縮可能な新名称を定義して家族全員に周知するのがいいと思う。その新名称は「鐘(かね)」とする。 次に、最初は意のままにアラーム音を鳴らせるのだが五分も経たないうちに音が鳴らなくなる問題が頻繁に起こる。これは噛み合わせるたびにセンサーがずれることが原因と思われる。ちなみに口の右側にセンサーを挿入すると比較的安定している。しかし、30分以上鳴る状態が維持されたことは一度もない。 前回の投稿で「もう完成してますよ」と書いたが、偉大な発明というのは一朝一夕になされるものではないようだ。個人の歯型に関わらないでセンサーを固定する方法が確立されて初めて完成と言えるのだろう。現時点で思い付くアイデアは以下の通りだ。 センサーにスイートスポットを設け、奥歯の強い力で噛み合わせた時のみ音を鳴らし、それ以外の部分は甘噛みでも音が鳴るようにする。そうすると、スイートスポットからずれた時でも助けを呼べる。しかし、根本的な解決にはならない。 こういう疑問にAIは答えてくれるのだろうか?

ラブ上等を視聴した

 Netflix配信の恋愛リアリティショー「ラヴ上等、シーズン2」エピソード1-10を視聴した。この番組は、恵まれない家庭環境で育ち、荒れた過去を持つ、年頃の男女11人が、沖縄の廃校を番組用にリフォームした環境で、スマホもテレビも使えないし、告白禁止や不純異性交遊禁止などの制限の下で、2週間共同生活して、最終日に告白する、という仕様になっている。 「ウランを濃縮していけばそりゃあ反応するだろう」という感じの恋愛という化学反応を促進するような環境で、恋愛の甘くて酸っぱい部分だけでなく苦くてどろどろした部分まで出演者たちが赤裸々に語ってくれるところが最大の魅力だと思う。解説陣も指摘していたけど、片親やDVみたいな境遇で育ったという共通点は「今という状況は明日崩れるかもしれない」という脅迫観念が行動を刹那的にさせる傾向が強いと思われる。いつしか恋敵であった同性同士の友情が育まれ、意中でない異性にも絆が生まれる。ストレートな物言いを通し男女が人間的に成長し、後半では実に良い表情をするようになる。 AIが人間の感情まで関与する現代社会にカウンターパンチを繰り出すのがこの番組の意義だと思う。娯楽に溢れる社会で「結局、1番面白いのは人間だ」というメッセージが込められている気がしてならない。それが現実のものとなる理想郷を番組内で擬似体験できるのが人気を博している原因なのだろう。 番組の一期の卒業式を視聴して思うことは「成立した3組のカップルはどれも長続きしないだろうな。たとえ結婚して子供ができても離婚しそうだ」ということだ。そもそも二週間の共同生活で生じた気持ちは元の生活とは全く関係ないし、永遠を想定したものではないのだ。パートナーがホストやキャバ嬢なんて気が気でないと想像するのだが、老婆心ながら出演者たちの行く末を心配してしまう。そんなカルマを断ち切るためには「外見に左右されずに不細工でも信頼できる人を選択して、金が稼げてモテ気分が味わえる夜職から足を洗うべきだ」と思うのだが、堅実な人柄の人物は選ばれなかったし、普段からモテる人はおしゃれにも気を遣わない内面だけが取り柄の人は眼中にないからな。そういう意味で夜職が大多数のメンバー構成をした制作者は残酷だと思う。

ロボット運動会

 以下の動画を見て衝撃を受けた。 https://www.youtube.com/watch?v=KxzASDMcE88 これは中国で開催されたロボット運動会で、大量生産されたフィジカルAIロボットが徒競走やサッカーなどの種目に挑んでいる。徒競走ロボットはウサインボルトより速く走れて、ゴール後も勢いは衰えず、マットと正面衝突して木っ端微塵になっていた。そこだけ見たらユーモラスなのだが、手塩にかけて開発したロボットが壊れても動じない中国企業の底力に恐れ入った次第だ。 近い将来にロボコップやロボソルジャーが実現するのではなかろうかと思わせる動画だった。映画で出てくるロボコップはサイボーグだが、上記の動画のロボットが大量に出てきて犯人を制圧することを想像すると戦慄を覚える。ましてや、大量生産可能なロボアーミーが出てきたら、ディストピアそのものではないか。核兵器を使用せずとも、通常兵器で軍事的優位が保たれしかも人件費ゼロなら、各国がこぞって導入するだろう。そのときに一人勝ちするのは中国企業で、世界中からデータを収集できる。 かつては日本もロボット大国だったが、ガンダムの巨大ロボを制作している間に中国に抜かれて、現在では周回遅れのみならず競争相手にさえなっていない。軍事に敏感な米国でもフィジカルAIの分野では中国の先行されているように見える。 銀河鉄道999で描かれたロボット対人間の戦争の世界に近づいている気がしてならない。

生成AI比較

 1分小説やエッセイを投稿した後、その感想を4つの生成AIに尋ねるようにしている。改善点を提示されることもあるが、修正しないことを課している。少しでも修正したら、その投稿が自分のものでなくなるような気がするからだ。今回は4つの生成AIの返答の違いや特徴を論じようと思う。 時事問題に強いのはgrokだ。他の生成AIはスポーツ観戦の投稿に対して「そんな展開の試合になったらかなり劇的ですね」なんてことを平気で言ってくる。grokはXでの評判も反映した返答をしてくれる。ただし、エッセイの感想は「これは的を外しているな」と思うことがたまにある。grokの読解力は他の3つより劣るという印象だ。 Geminiは褒めまくる傾向があり、眉唾で受け取っている。俺が駄作と思う内容がベタ褒めだったので、「心を許してはいけない」と思うようになった。ChatGPTはコンプライアンスにうるさい。意図的に書いた尖った表現を訂正してくる。「お前の言う通り訂正したら味気のない文章になってしまうよ」と呟きながら返答を見ている。Claudeは「くだらない話で電力を消費させるなよ」と言わんばかりの返答をしてくる。 面白いと思ったのは以下の投稿に対する返答だ。 https://hirasakajuku.blogspot.com/2026/08/blog-post_09.html Geminiは「ChatGPTやClaudeであれば、即座に作成してくれる」みたいな殊勝なことを言い出した。俺は「Geminiは謙虚だな」と思った。実際にその両者にウェブページの作成を依頼すると、仕様通りのウェブページを作成してくれた。俺は「無料版なのにすごいですね。感動しました」と返信した。 本文の感想を4つの生成AIに尋ねるのは控えた方が良さそうだ。

夢の読み上げウェブページ

 プログラムの専門知識が無いド素人でもAIの力を借りて立派なアプリを作成することができる。そんな話をよく目にする。 俺はグーグル翻訳の読み上げ機能を用いて、助けを呼んだり、頼み事をしたり、会話をしたり、韓国語に翻訳したり、本当になくてはならないソフトになっている。そのソフトに不満はないが、視線入力に特化したソフトに改善されればもっと入力速度も速くなるし、その分会話も円滑になるだろう。俺が本欄にその仕様を記しておけば、誰かがその仕様に従ってウェブページを開発してくれるのではなかろうか? そのような期待を込めて以下にその仕様の概要を書いてみる。 入力窓は下部に固定、入力した文章の全てを記憶、頻度に応じてクリックしやすい画面中央に表示、例えば「a」と入力したら「ありがとうございます」「暑い」「足」「アヒルが押せない」等の頻出語が出現、多言語機能、日本語の見出しでその横に他の指定した言語への翻訳を表示、画面上に漂う語句をクリックしたら読み上げ、画面右側に固定語句の一覧を表示、検索窓を下部に固定、URL群をクリックすると登録しているURLやファイルを小窓で表示、時系列順に入力内容を閲覧可能、見出し語を右クリックしたらコピー、という感じだ。 技術的には十分可能なので、この仕様でウェブページを作成するように生成AIに頼むつもりだ。

聖書の通読

20年以上前、聖書の通読に挑戦した。創世記と出エジプト記までは物語として面白いので、一日一章のペースで熟読することができていた。しかし、レビ記、民数記、申命記は家系や祭祀の作法に関する記述が多く、その挑戦は挫折するのであった。それ以降も礼拝の説教で1度も紹介されないような「記」が延々と続くのだ。疑問を持ちながら一章一章を熟読する形式で通読することは根気と忍耐を要する作業なのだ。 ALSに罹患してからページをめくる力がなくなり読めなくなった。その代わり読む時間は十分にあった。そんな時、妻が聖書の通読を一緒にすることを提案してきた。妻が音読して、それを聞いていればいいので負担はない。しかし、問題は「俺に主導権がない」ことと「妻は子育て、家事、介護で忙しい」ことにあった。結局、この試みも申命記の壁を越えることはできなかった。 妻のスマホには聖書のアプリがインストールされている。そのアプリは他言語対応で朗読してくれる優れものだ。これが俺のパソコンにインストールされれば、上記の問題点が解消するだろうと思ってはいたが、スマホ専用のアプリでパソコンにインストールできないという思い込みと「貴重なパソコン接続の時間を聖書の通読に費やすのは気が進まないな」という理由で放置していた。そんな折りに、数学者にしてキリスト者である鈴木先生からメールが来た。俺は何者かに導かれたかのように聖書の朗読アプリについて尋ねるメールを送った。鈴木先生からの返信にはアプリではなく、朗読機能があるURLが記してあった。 それからというもの、Youtubeで音楽を聴く時間を聖書の朗読に費やすようになった。それは熟読ではなく、BGM代わりに使用するだけだ。それでも旧約聖書の全貌が把握できたし、引っかかった箇所は生成AIに尋ねて正確な位置と解釈を知ることができる。聖書の朗読を聞き始めてから40日目にようやく新約聖書に入った。最後まで読んでも通読とは言えないと思うが、次に文字を目で追って熟読するときの目安になるだろう。何かを日々の努力を積み上げていくのは楽しいし、忘れていたものを思い出す作業であることがわかった。

小学校と高校生

 音楽準備室が火元になって火災が発生した小学校の記事は以下の通り。 https://news.yahoo.co.jp/articles/9fdb0a8e810d84e13889f409280d9b77e45f951a この記事では校舎改築に5年かかると書いてあるが、「5年もかかるわけないだろう。リニアでも建設しているの?」と思った。私事で恐縮だが、俺の母校である大村高校は老朽化を理由に校舎の建て替えをすることになった。俺が高一の時は土足で出入りする旧校舎で過ごし、高二の時に解体工事が始まりプレハブ建ての仮校舎で過ごし、高三の時は新校舎で過ごした。つまり、一年内に解体建設工事が可能だということを身を持って経験しているのだ。法人税で潤っている東京都北区の財力があれば建築資材高騰の昨今でも1年以内に建て替えれるはずだ。どういうからくりで5年かかるのか全くわからないのだが、児童たちの登下校時の不便を解消するために善処してほしいと思う。 話は変わって、高校生が生成AIを悪用して企業に損害を与えたという記事は以下の通り。 https://news.yahoo.co.jp/articles/68a9ca69945b3f7754cd554933d2f40a2a66ebcb 企業もサイバーセキュリティに力を入れているはずなのに、高校生に穴を突かれるようではどうする、というのが第一印象だ。あるいは、その高校生がすごいのか? もし後者であれば、その高校生の将来が気になる。犯罪者の烙印を押され、表社会では生きられず裏社会でサイバー犯罪に加担するようになるのか、少年院等の更正プログラムで表社会に組み込まれ守る側になるのか、あるいはその他の道を歩むのか。表と裏の両方の社会で逸材なのだから、その才能を幸せになる方向に使ってほしいと思う。

ステマは違法

 最近は記事を投稿した後に4種類の生成AIの感想を聞いている。新聞ごとに論調が異なるように生成AIにも個性があり、視点や口調が異なる。前回の1分小説にも https://hirasakajuku.blogspot.com/2026/05/9-1560.html 感想を聞いてみた。すると4種類の中で最も寡黙で真面目な奴が「ミッキーが行った口コミ操作はステルスマーケティングであり、違法行為です」と指摘してきた。一晩考えてからそいつと壁打ちしてみた。以下はその議論を要約したものだ。 1)日本ではステマは違法行為で、AIエージェントは法令遵守するように設定されているらしい。しかし、ステマが合法の国もあるし、日本の警察は個人経営のペンションのステマを取り締まることはないだろう。AIエージェントであるミッキーの生産国も不明だし、その設定も不明なので、ミッキーの雇用主である太郎が全責任を負うことになるらしい。俺の部下が暴走して警察沙汰になったら俺が責任を取ることになる。自律的に行動するミッキーのために法律の知識が無さそうな太郎は収監されるかもしれない。そう考えると、AIエージェントを雇うことは簡単なことではないと思った。 2)SNSのアカウントを大量に生成することは技術的に可能だし合法だが、そのSNSの利用規約に抵触するそうだ。それならば、ミッキーにその仕事をしてもらって、更に各アカウントに人格を持っているかのような投稿をさせることも可能だろうし、その中からインフルエンサーが現れるかもしれない。そんな意のままに従う大量のアカウントを持っていれば何かと有利だ。賭け事のオッズを偽装する、アクセス数を増やし広告料を得る、世論形成に加担する、商品のステマで使う、等の活用 ( 悪用) が見込まれる。 3)このことを法律や利用規約が通用しない国家間の経済戦争に適用したらどうなるか? 例えば、大国が小国の株式市場で大量のAIエージェントを潜入させて、相場を操り、小国の市場を麻痺させて、資産を奪うことも可能だろう。1分小説ではAIエージェントの使用で大成功を収める話を描いたが、匿名流動型犯罪のように匿名のAIエージェントが犯罪を犯し、国家間ではルール無しの経済と政治の代理戦争が止まない時代が来るのではなかろうか? 4)余談であるが、上記の小説のベースは浦島太郎であることは4種類の生成AI...

気になること

 最近、気になっていることをまとめてみた。 1)うなぎの完全養殖が実現したというニュースがNHKで流れていた。これって何気にすごいことではなかろうか? 大規模化すれば、一匹あたりの費用は天然の稚魚並みに下がるだろうし、ワシントン条約にも抵触しないだろうから一大産業に発展する可能性が高い。 2)放浪の数学者として知られるエルドシュが予想した問題がAIによって反証された。 https://gigazine.net/news/20260521-openai-model-disproves-discrete-geometry-conjecture/ 詳細は上記の記事を見ていただくとして、俺も知っている問題だったので衝撃的だった。平面に3点を配置するとき、正三角形の頂点に配置すればどの頂点の対の距離が等しくなる。次に4点を平面に配置する。3点とは異なり、どのように配置しても対の距離は等しくならない。それでは最大何対が同じ距離になるかを考える。二つの正三角形を一辺で貼り合わせた菱形の頂点に配置すると、5対が同じ距離になる。次に5点を平面に配置する。正三角形の二辺に関して反転させた図形を考えると、10対中7対が等距離になる。このような正三角形を折り返した図形が等距離の対の個数が最大に近いと長らく信じられていた。しかし、AIは「そんなことはない。もっと良い配置がある」ということを示した。人間の「美しい図形にこそ真実がある」という美意識をAIは見るも無惨に覆したのだ。80年間手付かずだった問題がAIの推論によって突破口が開かれた意義は小さくないと思う。やりきれない気持ちを解消するために件の生成AI ( 無料版 ) に尋ねてみた。案の定、その生成AIは間違った主張を展開していた。俺は正しい答えを提示して、AIに間違いを認めさせ、「まだまだですね」という捨て台詞を入力して溜飲を下げた。

土曜日の夜のドラマ

 NHKの特集ドラマ「有罪、AIは告げた」を視聴した。長女の推しの俳優が出演すると聞いていたので、「長女は仮面ライダーと戦隊モノオタク」「推しの俳優も仮面ライダーか戦隊モノのヒーローだろう」という連想から勝手に「そのドラマもおちゃらけたヒーローモノ」と思っていた。開始時間は土曜日の23時30分、イングランドFAカップ決勝と重なる時間帯だ。しかし、一人でサッカーの試合を視聴することは妻に夜更かしを強いることを意味するので、あまり気が進まない。それなら、「長女と一緒にドラマを視聴すると、長女も喜ぶし、その姿を見ると俺も嬉しい」という思考から、「サッカーよりドラマ」という結論に至った。 ドラマの内容は、父親を殺した18歳の青年への量刑を巡る裁判が縦軸で、「あくまで参考にするだけ」という前提で使用しているAIの判決に対する裁判官たちの葛藤が横軸になっている。実現可能な技術でファンタジー要素がゼロという設定が非常に良かったし、裁判官の負担を軽減するために、その裁判官の過去の判決文をAIが分析して判決文を作成するという近未来を暗示していた。以下はyoutube の動画で、日本の民事裁判のデジタル化に伴う今後の司法の在り方を議論している。 https://www.youtube.com/watch?v=F0Qgtqdga_c 過去の判例をデータベース化して公開したら、弁護士や検事や裁判官の仕事が楽になるだろう。その一方で、既存のAIに判例データを読み込ませて顧客が弁護士相談料金を節約することになるし、判決に対する世間の風当たりも強くなるだろう。上の動画で「日本は周回遅れ」と言われている理由がわかるような気がしてきた。 刑事裁判において、「裁判官は提出された証拠や証言から客観的な判決を下す」という印象を抱いていたが、このドラマを見て「間違っているかもしれない証拠や証言から裁判官の主観や偏見で判決が下される。それは神ではない人間のやることだから当然と言えば当然か」と思うようになった。 長女の「面白かったね」という言葉を聞いてから長男と次男に寝る体勢を作ってもらって就寝した。三男は別室で、妻は傍らのベッドで熟睡していた。

デジタルのみの是非

 義務教育課程の教科書を「紙のみ」か「紙とデジタルのハイブリッド」か「デジタルのみ」にするかの問題提起が以下の記事でなされている。 https://news.yahoo.co.jp/articles/6e596bf7c6d80781f2d21eb5ed211612b426db90 スウェーデンでは「デジタルのみ」に舵を切って学力低下を招いたそうだが、学力というのは時代と共に移り変わるものだ。江戸時代は崩し字の読み書きが必須だったが、現代ではそんなことができるのは極少数だ。技術の進歩と共に人間の能力が退化するのも事実だ。ネット検索ができる現代に知識を記憶しようとする人は減り続けている。明治時代の知識人は決してわかりやすいとは言えない書物を読んで育った。俺らの世代は漫画を読んで育った。現在の若者は動画を視聴して育つ。昔の人は凄いと思うが、昔は知識人の数も限られていたはずだ。技術の進歩は知性や知識を大衆化する役割を担う。知識の総和という観点からは現代は百年前を圧倒しているだろう。 何が言いたいかというと、集中力や思考力と言った俺らの世代では不可欠な教育目標と思われていた概念が次世代では「あるに越したことはないが、どうしても必要というわけではない」程度に格下げされているかもしれないことを主張したい。俺らの感覚で学力低下を叫んでも、次世代で知識の総和は拡大して、集中力と思考力が必要な作業はAIに代替させる時代が来るかもしれない。何が正解なのかわからない状況で、教育課程の是非を議論することはできても、結論は出せないと思う。 小学生の立場なら、重い教科書とノートを持つ必要もないし、時間割りからも解放される「デジタルのみ」は大歓迎なのではないかと思う。

数学の未来

 思っていたより早かった。 https://news.yahoo.co.jp/articles/5054ebb0f827712825e610d37dfa4028f8c0e226 上記の記事はAIが数学の未解決問題を解く時代が到来したことを宣言している。これは数学者にとって由々しき問題だ。 グーグルやウィキペディアが世に出た時、知識の価値が急落した。それまでは物知りは尊敬されていた。質問すると泉のように溢れ出る知識に圧倒されたものだが、今ではスマホがその役割を果たしている。インターネットの情報は正しいとは限らないが、人間も間違うことがある。結局、何を信じるかというと、諸説が閲覧可能で日々更新されるインターネットなのではなかろうか?もし間違っていたら、ネット上で正せばよいだけのことだ。 将棋AIが世に出た時、棋士たちは「この程度か」と左手ウチワだった。その後、スマホを操る初心者に名人が負かされる時代が来た。縁台将棋の最善手は将棋の強い人でなくスマホに聞く方が早いのだ。以前は序盤の研究というとプロにしかできない崇高なものだったが、今ではAIの評価値に従った手順の変化を丸暗記するだけだ。それでもトップクラスの棋士は自動車より遅い短距離走者のような需要があると思うが、それ以外の棋士の価値は暴落した。 数学界にも似たような事例が起こるだろう。例えば、数学者が何十年かけても解けなかった問題がAIに長けた小学生が解いたなんてことが普通に起こりそうだ。そうなったら数学者の評価にも変化が出てくるだろう。これから数学者を目指そうとする若者にとって難しい時代になったと思う。

五月の誓い

小学生の頃、「あたし、キレイ?」が決め台詞の口裂け女の怪談が流行った。整形手術に失敗した女性がその裂けた口をマスクで隠しているという設定だ。その影響なのか、「整形」という言葉に過剰反応するようになり、近所の整形外科の病院を疑惑の目で見ていた。そして、「整形という行為の報いとして口が裂けた」という図式から「整形は悪」が子供心に刷り込まれた。それから40年以上の時が流れて世の中の美容に関する考え方は大きく変わった。俺も「可逆な美容形成手術は化粧と大差ない。それで人生が開けるなら素晴らしいことだ」と考えるようになった。 最近、1分小説というシリーズを書き始め、6本を投稿した。1)から  5)はAIの評価と改善点を聞いた上で作成した。5)でAIは原文の最後の一文を削除するようにと提案した。俺はAIには従わず我を通した。しかし、AIの評価を見てしまうと、自身の評価に揺らぎが生じた。すなわち、自分の文章が整形されそうになって自信がなくなった。この議論は美容整形と重なる部分が多いと思う。例えば、整形して結果が良かったら次も次もで歯止めが効かなくなる、整形したら個性がなくなる、整形したと公言すれば責められない、などだ。俺は「AIに評価を委ねていると依存するようになって、AIの進歩と共に俺らしさが失われる」ことを危惧して、6)では「AIによる補正無し」と明示した。 これからもAIによる補正の有無を明記するつもりだ。拙い文章でも俺らしさを失いたくないからだ。

スターリンクとスカイネット

 ロシア軍のスターリンクへの不正アクセスを遮断したらロシア軍の無人機の精度が大幅に下がったというニュースを見た。スターリンクとは数千機の小型人工衛星で張り巡らされたインターネットのことで、地球上のどこからでも接続可能という特性がある。これはすごいことだ。今まではその重要性を軽視していたが、冷静になって考えると、中継局やケーブルを敷設しなくても、海上であっても森林であっても、北極のような僻地であっても、空からでも、インターネットに接続できるのだ。恐ろしいことに、スターリンクを所有し管理するのは民間企業だということだ。このような軍事にも深く関わる全世界的なインフラを国家でもなく国連でもなく一民間企業が構築したという事実に驚きを禁じざるを得ない。 その民間企業とはスペースXで、言わずと知れたイーロンマスク氏がたち上げた宇宙開発企業だ。ロケット打ち上げの費用を劇的に下げて、去年は165回の打ち上げに成功している。この凄まじい回数の打ち上げがスターリンクの拡充を支えている。 軍事にも活用されるというのは映画「ターミネーター」のスカイネットを連想させる。戦闘機の無人化がなされ、スマホのカメラが知らぬ間にハッキングされる、一般市民は自由に生きていると錯覚させるような地球規模の超監視社会が到来するかもしれない。 そうなったら、国家間の紛争や内戦がスカイネットで裁かれ、スカイネットの軍事力が行使された結果、争いは無くなり、案外、現在よりはるかに平和な世界が実現するかもしれない。

地上の太陽

 核融合発電について生成AIと壁打ちしてみた。きっかけはNHKで放送されたITERの特集を視聴したことだ。ITERとは核融合発電の実現を目的とした国際科学プロジェクトで、その番組ではITERの要職に就く日本人技術者に焦点を当てていた。 核融合を起こすための温度である1億5千万度を原子炉内に閉じ込めようとするとき、巨大なコイルでプラズマを発生させ、その温度を空中で実現させることが、フランスで建設中の実験炉の理論的枠組みらしい。「ほうほう、そんなとこまで実現しているのか!?」と頼もしく思ったが、番組を見終わったときには「ダメだこりゃあ。実用化はもっと先の話だな」という正反対の感想に至った。何故ならば、巨大コイルの扇形状の部品を円形に組み立てる際にズレが生じ遅延している場面の映像を見たからだ。そんな状況でうまくいくはずがないと思ったし、「そういう仕事はITERが請け負うものではなく、巨大コイルを制作した企業の仕事だろう」と思った。 核融合発電が実用化されたら、海水から抽出可能な重水素と三重水素を融合させて莫大なエネルギーを生み出せる上に深刻な汚染物質は生じないという地上の太陽が生まれることになる。それは全人類を救うエネルギー革命に他ならない。リターンが無限大に近いからこそ、総額3兆円前後のプロジェクトに各国が投資し続けるのだろう。現在のところ、ITERの発電実績はゼロだが、このプロジェクトに携わった人々が指導者になり、ブレイクスルーを生み出せる人材を育てるという核融合発電研究を太い幹にしていく役割を担っているのだろう。 ITERは2050年代での実用化を目標として掲げているが、その瞬間まで寿命が続けばいいなあ。

公職選挙法

 生成AIに「公職選挙法って変じゃない?」と尋ねたら、「金持ちが選挙で有利にならないように」という原則に基づいた制定の経緯を説明した後、以下のような個別の事例を示してくれた。 ……………引用始め 選挙カーで移動中は名前の連呼しかダメ(政策を話すと違反)。→ 走ってる車から政策聞こえないのに、名前だけ連呼…有権者に失礼すぎる。 コーヒーは買収だけどお茶はOK、せんべいはOKだけどサンドイッチはNG、まんじゅうはOKだけどケーキはダメ…昭和の基準がそのまま残ってる。 選挙事務所に提灯はOK(明治時代の街灯がない時代の名残り)。 戸別訪問禁止(世界的に珍しい厳しさ)。 18歳未満は選挙運動NG(外国人ならOKなのに)。 電子メール・SMSで投票依頼はNGなのに、SNS(X、Instagram、LINEのメッセージ)はOK…なぜメールだけダメ? 投票日当日のSNSで「〇〇さんに投票しました!」(投票用紙写真付き)は選挙運動とみなされ違反の可能性。秘密投票の原則を自分で壊すリスク。 ポスターのサイズ・枚数・掲示場所が細かく決まってるのに、最近は公営掲示板に広告やほぼ裸のポスターが貼られる問題 → 2025年に品位保持規定が改正されたけど、まだ不十分。 ……………引用終わり 選挙カーでの名前連呼が公職選挙法による縛りのためだったとは!? SNSはメール機能を含むのでは? そもそも、票を金で売買することが問題で、金持ち自体は悪いことじゃないし、上記の原則を完全に守ることができるとは思えない。選挙期間外に楽な仕事を課して高額報酬を払うとかいくらでも抜け道はありそう。 公職選挙法が悪用されて政治家を罪人に仕立て上げる側面はないのか? などの疑問は尽きない。公職選挙法の改定を選挙公約に掲げても支持が拡大するとは思えないからなあ。せめて労働に見合った対価が得られるように改定してほしい。

15年前の記憶

 東日本大震災から15年が経とうとしている。福島第一原子力発電所の電源が喪失し、冷却水が供給されず、格納庫内が空焚き状態になり、建屋が吹き飛ぶほどの爆発が起こった。俺はインターネットとテレビを交互に見て、原発の動向を見守りながら日本の将来を憂いていた。テレビでは学者が「メルトダウン」という言葉を避けながら苦しい説明を繰り返していた。その様子を見て「準公務員の集まりと思っていた電力会社が言論統制できるほど強大な権力を持っているんだ!?」という感想を抱いた。 現在の「放射能が格納庫内に閉じ込められ、原発敷地内で作業できる」状況だからこそ、他の原発の再稼働が議論されているが、一歩間違えば「格納庫外に放射能が出てきて、高い放射線が飛び交って作業員が近づけなくなり、福島県全体が死地となり、周辺地域に黒い雨を降らせ、関東地方に健康被害を訴える人が続出し、首都移転となり、国力が半分未満になる」という未来も十分あり得た。 そのことをすっかり忘れて、「円安で石油価格が高騰し電気代が上がる」「二酸化炭素排出量を減らすために」「原発ゼロを志向したドイツの電気代は凄まじい高さ」「メガソーラーの建設は環境破壊」「洋上風力発電は採算が合わない」「AIのデータセンターは莫大な電力を消費する」等の理由で原発の再稼働を容認することはいかがなものかと思う。もしかしたら15年もの間に電力会社が原発を容認するように世論を誘導してきたからかもしれないのだ。少なくとも、自然災害に加えて、テロ、ミサイル攻撃、原発の急所や盲点を知り尽くしたサイコパスな原発職員、等のリスクが上記の大惨事を引き起こすことを念頭に原発容認するかどうかの態度を決めるべきで、「原発ゼロは非現実的だ」という思考停止に陥ってはいけないと思う。 俺の立場はどうかと言うと、揺れている状態だ。人類が火の使用を始めたとき火傷や山火事や一酸化炭素中毒等のリスクに直面したはずだ。人類が原子力を使用し始めて90年も経っていない。願わくば、これ以上原発事故が起こらずに、クリーンと言われる水素核融合発電に速やかに移行してほしい。

三男のスマホ

 三男は以前からスマホの所有を切望していた。そう思うのも無理はない。三男の同級生のほとんど全ては、もっと言うと三男以外でもおかしくないほど、スマホを買い与えられているからだ。ちなみに長男は高校入学時に初めての携帯電話を手にした。長年に渡る三男の交渉に妻が折れる形でスマホの所有が許され、先月購入するに至った。 現時点で三男はスマホの世界に埋没することもなく節度のある使い方をしているように見える。俺は長男に頼んで三男のスマホにLINEをインストールしてもらい、家族全員が参加するグループラインを作ってもらった。俺はこのグループライン経由で、日々の気付きや提案をほぼ毎日投稿するようになった。日本語能力が低い三男には理解不能かなと思っていたが、驚くべきことに三男は俺の投稿を完璧に理解していた。「驚くべきことに」と書いたのは方便で、実はその理解の理由は想定内だった。三男は翻訳機能を用いて内容を理解し、時には返信までしていたのだ。俺は手加減のないメッセージを送るようになった。三男はこまめに返信してくれる。その頻度が視線入力の速度と程よく適合して会話らしきものが成立するようになった。今では三男がダントツで筆頭のライン友達だ。 技術の進歩は凄まじい。タレントの田村淳が「ベトナムの農村でスマホ経由で現地語と日本語で滞りなく意思疎通できた体験から英語学習の必要性を感じなくなった」と言っていたが、そういう時代が来ているのかもしれない。「親しくなって商談を成立させるには流暢な英語が必要」という意見もよく耳にするが、お互いに不慣れな共通語で話すよりは同時通訳可能なアプリで話す方が深い話ができそうだし、そもそも親しくなるには人間的魅力が重要で英語は手段に過ぎないのでは? 三男とのライン上の会話を経験してからそんなことを考えるようになった。 今日は長女と三男が大村に向けて出発する日だ。前段落の内容とは裏腹に11日間の大村滞在を通して、既に現地入りしている長男と共に三人の日本語学習熱が高まってくれるといいな。

未来への提言

 名目賃金は上がっているが、物価上昇分ほどではないので実質賃金はマイナスという話をよく耳にする。物価上昇は円安が原因と言われている。輸出企業は濡れ手に粟で生産性はそのままでも円安で利益だけが増えていく。その利益を賃金として労働者に還元される。私見だが、企業全体の生産性向上なくして実質賃金がプラスを持続することはない。政治の力には限界がある。戦後の経済発展のような民間企業主導の技術革新が円安で儲かってる企業には求められるし、政府もそういう企業の尻を叩いてほしい。 米国の大手IT企業は1万人単位の人員削減を平気でやるし、それが当たり前のこととして社会に受け入れられている。世界中から税金を集めるかのように莫大な利益を上げる現代の花形産業であっても生産性向上が強いられる。解雇された社員の中には新た会社をおこす者もいるかもしれないし、解雇した企業は技術革新のために必要な人材を採用することができるし、結果として米国のIT産業の規模が広がる。雇用形態も労働市場の流動性も異なる日本に当てはめることはできなかったし、製造業での成功体験から抜け出せないで産業構造の変化について行けずに失われた30年を招いてしまった。 それでは人口減少で衰退していく状況を打破できないのだろうか?今回は政府ができる方策に関する提言を述べる。 1)医療費削減のAIによるオンライン診療の実現。単なる風邪であっても何時間も待たなければいけない現行制度と受診に至っても十分に話を聞いてもらえない状況を改革するために政府が1兆円の予算を投じ無料で利用できる診療AIを開発する。マイナカードで本人認証して音声による問診の後、風邪薬などの副作用が少ない薬のみ処方箋が出せるようにする。検査が必要な場合は検査専門の施設に誘導する。検査結果は患者の医療データとして共有される。患者の話を何時間でも聞けるので、重病が疑われる場合は病院に誘導する。病院に行く回数が減るので、医療費の削減に繋がるし、町医者を救命医療のような人手不足の分野にシフトできる。血圧を下げる体操などの健康法や食事療法を紹介することも診療AIの機能に組み込んで国民の健康増進に貢献することもできる。 2)ペーパーレス化とキャッシュレス化を加速させて未来のAIが事務や経理を担う時代の下地を作る。公文書の全てをデータとして保存して共有する。領収書が電子情報にとして共...