真っ赤に燃えた太陽とバラ
寝室にこもっていると、外の天気がどうなってるかわからないものだ。妻によると、今日の天気は最高らしい。すかさず妻は俺の意向も聞かずに外出の準備を始めた。冬に比べて春は準備が遥かに楽だ。「豊臣兄弟」の再放送が終わらないうちに出発となった。同伴してくれるのは前回同様に次男と長女だ。 今回は別のところに行きたいと思い、近所の図書館に行くことを提案した。しかし、上り坂があまりにも急勾配で自信がないということで取り止めになった。代わりにアパート敷地内の正門から出た。長女は途中で抜けて勉強しに行くらしい。それならということで、長女が利用するバス停留所の近くに行こうとなった。結局、いつものコースに戻ったが、目的地はいつもの金井区役所広場ではなく、歩道橋を渡った所にある金井区文化会館になった。 4人の子供が通った小学校の外壁前の花壇には深紅のバラが咲いていた。個人所有の花壇ではなさそうだから自由に摘んで良さそうなものだが、どこに監視カメラがあるかわからない現代社会では一輪のバラを摘む行為は多大なリスクを伴う。美しさに惹かれてついつい花を摘んでしまうことを躊躇させる現代社会の味気なさを感じた。 飲み物を購入して目的地に向かう。歩道橋にはエレベーターが付いているので車椅子でも利用できる。文化会館前のベンチには恋人同士に見える男女が座っていた。ウチの子供たちは誰かと男女交際した経験がない。と親が思っているだけかもしれないが、少なくとも交際相手を家に連れてきたことはない。日本では晩婚化が進んでいるが、韓国では晩婚化が更に進んで「非婚」を提唱する若者が増えているらしい。孫の顔を見るのはまだまだ先の話のようだ。