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まんぷくの感想

 2018年にNHKで放送された朝ドラマ「まんぷく」をNetflix で視聴している。現在、57話目で、社員全員が進駐軍に逮捕されたところだ。妻は「どうしてそんなつまらないドラマを見るの?」と言うが、俺は「朝ドラマ史上でも上位に入る傑作だ」と思っている。以下はその感想だ。 1)主人公の福子を演じる安藤サクラは平安時代だったら絶世の美女だったであろう顔立ちで、その母を演じる松坂慶子、その姉たちを演じる内田有紀と松下奈緒、その同僚の橋本マナミ、というお目目ぱっちりの現代風の美女に囲まれる。それが演出の妙なのかもしれないが、最初は不細工に見えた福子が回が進むたびに健気に映り応援したくなり、実に魅力的に見えるようになった。福子は最初は周囲に流されるおっとりした女性として描かれるが、戦争、夫となる萬平の逮捕、結婚、萬平の創業、出産を通して、職人気質で経営には向いていない萬平を陰陽向に支える存在として成長する姿が描かれる。このドラマはインスタントラーメンを発明した安藤百福の人生をモチーフとして構成されているが、原作と脚本は史実に拘泥することはないオリジナルと言っても良い構成となっている。それは往々にして「史実の面白さを伝えきれてない」とか「脚本がモデルとなる人物を台無しにしている」と批判されるものだが、本作は脚本の不自然さや強引なご都合主義やキャラ変はほとんどなかった。 2)「ちゅさらさん」の城之内真理亜のように夢見がちな主人公に現実を突きつける役割は視聴者を代弁して溜飲を下げさせる役割を担う。本作では松坂慶子がその役割を果たすだけでなく、コミカルな演技で際立った存在感を発している。俺はすっかりファンになってしまった。 3)立花塩業に集まった社員は十数名、彼らの集団心理と不満がよく描かれている。「十数人が1部屋で寝て、炎天下で重労働、食事も質素、こんな待遇でよく働くなあ」と思いつつも、次第に社員の個性が見え始め、愛着を抱くようになった。進駐軍に逮捕された後の続きが気になって仕方ない。 4)小役時代の岸井ゆきの、若かりし頃の要潤と大谷亮平と毎熊克哉が見られる。そんなことを言い出したら、出演者全員か。

ロンバケを視聴した

 1996年に放送されたドラマ「ロングバケーション」をNetflix で視聴した。視聴率30%超えの超人気ドラマだったそうだが、全く知らなかった。月曜日の21時から放送されたそうだが、当時はその時間帯に自宅アパートにいることは稀だった。以下はその感想だ。 1)留守番電話、チビT、室内喫煙、夜道を恐れない中学生(広末涼子)、自転車に二人乗り、デジタルでないカメラ、液晶でないモニター、に時代を感じた。 2)木村拓哉は常識的なことしか言わない二枚目の役柄、山口智子は婚期を逃した三枚目の役柄、演技の難易度は圧倒的に後者が高い。木村拓哉はハンサムだから普通にやっているだけで好感度が上がる。ピアニストに見えない弾き方でも「アイドルだから忙しいんだろ」で許される。山口智子は打たれ強いサバサバした元モデルを演じ、尚且つ7歳年下の木村拓哉とお似合いのカップルになるという説得力が求められる。この難しい役柄は山口智子という、長身でスタイルも良く愛嬌のある童顔で、コミカルな演技ができる女優だからこそ成し得たものと思う。晩婚化への過渡期である当時には彼女のような境遇の女性が多かったのだろう。そんな女性たちに支持され、共感されたことが高視聴率の一因だと思う。 3)南(山口智子)は自身の結婚式当日に新郎からドタキャンされる。誕生日の午前0時に電話がかかってくる思い出を引きずるほど親密だった新郎は最後まで登場しなかった。その気になれば、詐欺罪の被害を警察に訴え居所を突き止めることもできたはずだ。その未練を清算してこそ次の恋に移れると思うのだが、ドラマではその伏線は回収されなかった。ドタキャンはファンタジーとしておくのも構わないが、視聴者を唸らせるような結末が見れなかったのは残念だった。 4)南が杉崎に告白されたとき、「先輩でお姉さんでいることに疲れた」みたいなことを言ったが、なぜか南に感情移入して、その演技に感動してしまった。杉崎が最後まで南に誠実な態度を崩さない脚本も良かった。 5)あれだけ練習もせずに「誰かのためにピアノを弾く」と意識を変えるだけで優秀賞を受賞できるのは瀬名(木村拓哉)の才能によるものだろう。もちろん皮肉だが、才能の片鱗を見せる場面を挿入するなどの説得力が欲しかった。「あれでボストンフィルに入団できるのか?」と憤る音大生は少なくないと想像する。

「Perfect Days」を視聴した

 Netflix 配信の映画「Perfect Days」を視聴した。視聴日は二週間前だ。主人公は都営公衆トイレの清掃員で、彼の日常生活を繰り返し流す不思議な映画だった。調べてみると、この作品は国際映画祭での受賞作であり、商業的にも成功を収めていることがわかった。以下はその感想だ。 1)主人公を演じる役所広司の存在感がすごかった。朝、起きて、青い清掃服に着替え、自宅アパート前の自動販売機で缶コーヒーを買い、清掃会社から支給されたワンボックスカーに乗り、テープレコーダーで古い洋楽を聴きながら職場に向かい、公衆トイレを清掃した後、次の公衆トイレに向かい、昼食はコンビニで買ったサンドウィッチを神社で頬張り、デジタルでないカメラで木漏れ日の写真を撮り、仕事が終わると、銭湯に趣き、馴染みの店で野球中継を見ながらビールを楽しむ。休日はフィルムの現像写真を受け取るためにカメラ屋に行き、古本屋で文庫本を購入し、馴染みのスナックで本を読む。その過程が幾度となく繰り返されるのだが、不思議と退屈ではなく、むしろ、主人公の生活に興味が湧いてくる。これは役所広司の演技力と「金が無い者でも精神的に満ち足りた東京生活を送ることができるんだ!」という驚きに依るものだと思う。彼の演技は寂しさと楽しさが同居していて、その落差が生きる喜びを表現しているような気がする。 2)同僚や姪っ子や影踏みのエピソードが映画を彩っているが、どれもメッセージ性があるようには思えないし、相互に影響し合っているわけでも無さそうだし、伏線になっているわけでもないし、どれかが欠けても問題なさそうだ。俺の理解が足りないせいかもしれないが、不思議な映画だし、この脚本と企画が通って制作費が出たのも不思議だ。

パジャマパーティー

 日曜日の晩、長男と次男は帰宅せず、長女は図書館で勉強中、三男は隣に住んでいる友達の家に遊びに行ったきり帰って来ない。「明日は学校なのに一体どういうことだ?」と思っていると、妻が三男のスマホに電話を賭け、「迷惑だから今すぐ帰って来なさい」と叱りつける口調で言った。その会話を聞いていると、「どうやら、隣の家にはもう一人の友達が来ていて、今夜は夜更かしして遊ぶパジャマパーティーをしたい」ということがわかった。 しばらくして三男が帰って来て、パジャマに着替え、妻の「お父さんの許しを得てから行きなさい」を受けて俺の横に立ち、「遊びに行ってもいい?ダメ?」と聞いてきた。「明日は学校があるから当然駄目だろう」と思い、「ダメ?」の時にまばたきをした。その程度で怯む三男ではなかった。末っ子で大人ばかりの我が家で鍛えられている三男は交渉術に長けている。「早く寝るから、お願い」と言って譲らない。口文字盤で「起きるのは何時?」と聞くと「9時」と答え、「学校は?」と聞くと「明日は休みだよ」と答えた。 2026年5月24日は仏誕節という韓国の祝日で、その翌日は振替休日になる。韓国に長年住んでいても、旧暦で毎年祝日が変わるので、韓国のカレンダーを見ていないといつが祝日かわからなくなるのだ。前言を翻すわけにはいかない俺は「お母さんに聞いて」と伝えて責任を回避した。 21時からNHKスペシャルを視聴した。その後はNetflix 配信ドラマ「ロングバケーション」を妻と鑑賞した。妻は横恋慕したり浮気したりの秩序を乱す役柄の俳優をボロクソにこき下ろす。最初は山口智子下げ松たか子上げだったが、木村拓哉がフラれた瞬間、松たか子を非難し始めた。いずれにしても同じドラマを視聴して感想を聞いているのは楽しいものだ。23時半頃に長女が帰って来て、それから俺の傍らで女子会が始まった。長男と次男は深夜に帰宅、妻はそれを見届けてから深い眠りについた。

ラブジェネを視聴した

 Netflix 配信ドラマ「ラブジェネレーション」の全話を視聴した。木村拓哉主演のドラマを見るのは「グランメゾン東京」に次いで2回目だ。1997年に放送された頃の視聴率は30%超えというお化け番組だったそうだが、俺の周囲では話題にもなってなかった。主人公は広告会社の制作部で働いていたが、営業部に移動を命じられる。そこにいたのが松たか子が演じるOLで二人の恋物語が始まるという設定。以下はその感想だ。 1)妻がチラ見していたが、婚前交渉の場面が出てきた瞬間に「子供の教育に良くない」と言い出した。キムタクの役柄も顔も気に入らない様子で日本で天下を取った俳優を酷評していた。その一方で俺は「さすが、キムタク。日本全国の女性を夢中にさせた華があるなあ」と感心していた。 2)妻は松たか子の容姿を絶賛していた。俺は「若い頃の顔は良く言えば自然悪く言えばアンバランスだ」と思っていた。いや、ちょっと待て、それから30年経っても美貌はそのままではないか。そのことに驚いた。 3)時代を感じる場面が多かった。例えば、初めて会った相手とホテルに行く、オフィス内で煙草を吹かす、社員旅行の宴会で女性コンパニオンが手配される、電光掲示板のメッセージサービス、公衆電話、携帯電話の形状。主人公が煙草を吹かすドラマは現代では制作できないだろう。 4)理子( 松たか子) が哲兵 ( 木村拓哉) からの電話を待っている描写が秀逸だった。時代の空気を表していたし、恋愛あるあるな場面が多くの視聴者の共感を得たはずだと想像する。 5)続きが気になって全話見てしまった。最後の方には営業部の面々や理子の家族に愛着が湧いてきた。特に理子の家族と実家は理子の育ちの良さを暗示させ、メンヘラ気味の理子の言動は都会の荒波に起因していることも示唆しているように見えた。 6)主題歌が良かった。藤原紀香はスタイル抜群で哲兵を誘惑するセクシーな役柄なのに色気を感じなかった。これは俺の好みの問題ではないと思う。 7)哲兵の兄が婚約者とヨリを戻したのは納得がいかない。婚約者は純粋であるが故に潔癖性で裏切りを許さない、哲兵に気持ちが自分も許さないという設定を貫いてほしかった。

「陸王」を視聴した

 Netflix 配信のドラマ「陸王」全話を視聴した。老舗の足袋製造会社の四代目がマラソンシューズ制作を決意する。ドラマは四代目の奮闘と葛藤を描く。以下はその感想だ。 1)「シューズ制作ってそんな短期間でできないだろう」「試作品を作っただけで市場調査もしてないし、現実味がないな」「そんな財務状況で銀行が融資してくれるはずがない」「シルクレイの特許使用料はどうやって捻出したんだ?」などのツッコミ所が多い序盤だったが、中盤以降で役所広司が演じる四代目社長の成長物語の布石だったことがわかり納得した。いや、納得はしてないが、初期設定を認めた上でドラマを楽しもうと思うようになった。 2)そう思わせたのは役所広司の圧巻の演技力だ。序盤は意図的に上滑りに見える独白だったが、経営者としての肝が座った中盤以降はド迫力の啖呵を切っていた。融資をしてくれない銀行の一貫性も良かった。敵役のアトランティス社員を演じたピエール瀧と小藪千豊もいい味を出していた。シルクレイの特許を持つ飯山を演じる寺尾聡のセリフと演技も良かった。 3)終盤でシルクレイの製造器機が火災で使えなくなった時、「飯山は六千万円の特許使用料をもらっているんだから融資してやれよ」と思った。ツッコミ所も多いが見所も多いドラマだった。脚本家は八津弘幸、大河ドラマ「豊臣兄弟」の脚本家でもある。ただし「陸王」は池井戸潤の小説をドラマ化したものである。 4)長距離走者の茂木を演じた竹内涼真は本物のランナーのような筋肉の付き方だった。2017年くらいにテレビ放映されたドラマだから、人気が定着した後らしい。 追伸)OSM博士とHDH君とCHI博士が見舞いに来てくれた。ありがたいことである。

野球の日韓戦

 NetflixがWBCの独占放映権獲得というニュースを見て、加入しているから視聴できると安心していたが、一昨日の日本対台湾の試合をNetflix上で検索すると「視聴できません」の文字列が表示された。これは地域コードということで、権利の問題は地域ごとに事情が異なるので日本と韓国では視聴できる映像は異なるのだ。従ってVPNで日本のネットに接続して日本のNetflixに加入してWBCの日本戦を視聴する以外の方法はない。その唯一の例外が昨日の日韓戦だ。なぜならば、韓国の試合は韓国のテレビで放送されるからだ。こんな時は次男に頼むのが早い。俺は「野球の日韓戦がテレビで視聴できるか調べて」というメッセージを外出中の次男に送った。 しかし、試合開始時間の19時過ぎても、それから一時間経っても、返事が来ない。「ネット速報で試合経過は見れるし、このまま待機しているのも悪くない」と諦観していると、四回裏に妻からお呼びがかかった。次男に送ったメッセージに既読表示が付いていたので次男から妻に連絡があったのだろう。兎にも角にも、韓国の地上波でWBCの日韓戦を観戦できることになった。 印象に残ったことは投手の心理だ。両チームの投手陣は国内リーグでは無双の活躍をしていたから代表に選ばれたはずだ。そんな百戦錬磨の投手たちでも、一点もやれないとか、カウントが悪くなるとかの不利な状況になると、突然制球が乱れたりする。五回表の同点ホームランと七回裏の逆転打と八回表の危機にそういう場面が現れた。特に七回裏、牧が四球を選び、周東が代走、牧原が三振する間に周東が二盗を決め、代打の佐藤が一塁ゴロの間に周東が三塁に進み、この時点で二死だが、当たっている大谷を敬遠、近藤で勝負すればいいのに四球、鈴木にも押し出しの四球、吉田にセンター前二点タイムリーを打たれるという投手の自滅としか思えない状況でも、打者からの威圧感や同点の緊張感と圧迫感が投手を萎縮させることが見て取れた。 さておき、今後日本の試合を観戦するためには韓国の上位ラウンドへの進出が不可欠となる。MLBで活躍する菊池を打ち込み、前回優勝の日本と接戦になったことで気勢も上がっているだろう。日韓を応援しながら今後の戦況を見守りたい。 追伸)鹿島が4連勝で首位。5月2日に井上対中谷のタイトルマッチが決定。平戸海は初日白星。秋元はKO勝ち。藤井対永瀬の王将戦...

白と黒のスプーン

 Netflix配信の「白と黒のスプーン」シーズン1を見終わった。長女だけでなく妻も興味を示し、一緒に視聴した。同じ作品を多人数で視聴するのは楽しいし一体感も生まれる。家族全員でテレビを見ていた昭和後半は幸せな時代だったのだなあとの思いを強くした。俺の実家では、家族全員が同じ番組を見るということはなく、父はプロ野球、母は読書、祖母はドラマ、のように住み分けが明確だった。それでも父母と見た銀河テレビ小説や祖母と見た「おあねえさん」や弟とのチャンネル争いなどのテレビに関する出来事は懐かしい記憶として保存されている。 今週から「白と黒のスプーン」シーズン2を見始めたが、肝心の長女は寄って来ないし妻もシーズン1ほどの関心は示さない。そんなわけで以前のように一人で見てあれこれ考えている。その番組の魅力は出演する料理人の個性が豊かで、料理対決に敗れて退場になっても決して悪態をつかないことだ。そして、審査員を務めるペクジョンウォンとアンソンジェの実績に裏打ちされた批評の率直さと巧みさが挙げられる。前者は明るく豪快な人柄で韓国で愛されているタレント兼実業家で、大衆料理が専門と言いながらも和洋中のあらゆる料理に精通している。後者はミシュランの三ツ星を韓国で初めて獲得したフレンチシェフとしてつと有名だ。韓国の料理界の二大巨頭とも言える二人の審査だからこそ名だたる料理人も敗北を受け入れられるのだろう。 1999年から20年に渡って韓国の食文化を観察してきた。韓国の調味料は優秀で、大衆食堂であっても学食であっても高い満足度と満腹感を得ることができるが、価格帯が高い店に行っても味がついて来ないという欠点があった。特に和食と洋食にその傾向が強く、高級店で出されたマグロが凍っていることがよくあった。転機となったのが前述のペク氏がテレビに出始めた頃だ。その当時はサムソンが半導体とスマホ事業で躍進し、海外旅行やインターネットで現地の情報が入ってくるようになった時期と一致する。すなわち、「白と黒のスプーン」で出てくる見事な創作料理の数々はそのまんま韓国の食文化と経済の発展を物語っているのだ。 シーズン3では日韓の巨匠と新進気鋭の料理人を集めてやってほしいな。そうすると、審査員をどうすれば公平性を保てるかという問題が生じる。個人的にはペク氏とアン氏の審査体制はそのままにして、彼らを唸らせる日本の...

長女といっしょ

 昨晩はNetflix配信の「白と黒のスプーン」を長女と一緒に視聴した。韓国で活躍する料理人100人をスタジオに集めて料理対決を行う企画で、その壮大なスケールに圧倒された。一日数十万円規模の売上げの店の料理人を休業させて一同に集めて、80個の調理台を備えるスタジオを準備するだけでも莫大な出演料と設備費がかかることが予想されるが、「イカゲーム」のような世界的ヒットを飛ばせば回収できると考えているのだろう。自国にしか市場がないテレビ局と世界規模で加入費を徴収できる動画配信会社最大手との圧倒的な差を見る思いだった。 加入者の一人としては、日本のテレビ局と交渉して「俺たちひょうきん族」「タモリのスーパーボキャブラ天国」「天才たけしの元気が出るテレビ」等の番組を配信してほしい。そうなったら、月々の加入費が値上げされたときに簡単に同意してしまうんだよなあ。「商売が上手い」と思う。 4日前に悪夢を見て、妻を起こした。そのことが妻経由で長女に伝わり、長女に「ねえ、お父さん、どんな夢を見たの?内容をブログに書いてよ」と圧力を掛けられている。今、冷静になって考えると悪夢と言うほどではなかったが、そのときは恐怖に震え、額には脂汗をかいていた。以下はその内容だ。 俺は普通に歩いていて、バスに乗り込み、座席に腰掛けた。そのあとに老人の集団がやってきて、バスの座席は満席になったが立っている人はいなかった。しばらくすると、おじいさんと若者がやってきて、俺の目の前で立っていた。その瞬間、体が動かなくなり、言葉を発することもできなくなった。すると若者が声を上げて非難してきた。周囲の老人たちの視線は俺に注がれたが、俺は下を向くことさえできない。そのうち、女性の若者が現れた。助けてくれると思っていたが、彼女は眉を吊り上げ罵詈雑言を浴びせてきた。俺は怖くてしょうがなかったが、その状況を回避する方法はなかった。以上だ。 俺が現在見ている壮大な悪夢はいつになったら覚めるのだろうか? 追伸)長男が大村に向かった。

クリスマスの雑感

 先日、H3ロケットの打ち上げが失敗した。二段目ロケットの着火に不具合があったそうだが、「そんな基礎的なつまづくってどうなってるの?一週間前に打ち上げ直前で中止になってから、不具合の原因が曖昧なまま決行したっていうことか?人工衛星もおじゃんになって、原因究明のために膨大な時間と労力を費やすことになるだろうし、日本の宇宙開発事業はお先真っ暗だなあ」と思った。専門家の集団が懸命に知恵を絞った結果がこれではあまりにも浮かばれないではないか。テレビやネットのニュースを見ても、JAXAを批判する論調は見当たらない。宇宙開発とはそういうものなのだろうか? 飲酒して自転車を運転して検挙されたら、罰金を払った上に自動車運転免許も停止になるらしい。今年になってそういう事例が急増しているそうだ。実は飲酒自転車運転が違法とは思っていなかった。調べてみたら、違法であるのは昔からで、厳罰化されたのが2024年11月かららしい。東京で飲んで電車で自宅の最寄駅で降りて自転車で帰る人は多いと思う。その人たちにとっては庶民のささやかな楽しみを奪う悪しき厳罰化だろうと想像する。時速10キロ以下で走る分には飲酒の有無で危険度が大きく変化するわけでもないと思う。「違法だから取り締まる」という思想一辺倒では世の中が窮屈になるばかりだ。スピード違反が杓子定規に適用されないように取り締まる側にもバランス感覚が必要だと思う。 Netflix配信のドラマ「ザロイヤルファミリー」全話を見終わって、二周目の第6話まで見た。妻夫木聡の「上司に尽くす従順な部下ぶり」を見るのが快感だったが、見返すと、社長を諌めたり非難したり進言したりして意のままに社長を操っていることがわかった。このドラマは全ての場面が後の伏線になるように緻密に構成されている。原作者と脚本家の才能の賜物だろう。競馬場に一度も行ったことがないのが返す返すも悔やまれる。 俺の寝室に置いてあるデジタル時計は5分進んでいる。これを読んでいる人がいたら俺の家族の誰かに速やかに進言してほしい。

今週の雑感

 色々な話題に対する雑感を書き出してみた。 1)立憲民主党の野田代表が昨日の党首討論で述べた「事実上の撤回」という言葉がトレンドワードになっているらしい。 https://news.yahoo.co.jp/articles/882f878c48bde58e03490cc93963802d8a17f6b6 これは高市総理の「政府が全ての情報を総合的に判断」というこれまでの政府見解を踏襲した国会答弁を指すものと推察する。言われてみればその通り、撤回という言葉を使ってないだけで「これまで通り曖昧戦略で行く」ということだからもうこれ以上中国政府に説明することはないと思う。なのにあれだけ中国政府が怒っているのは「習近平氏が権力を握っているうちに台湾に攻め込む機会を虎視眈々と狙っているんじゃないか?」と邪推してしまう。 2)NHKのドラマ「とと姉ちゃん」が再放送されていて、月曜から金曜の12時半から視聴している。序盤は親子間でも「ですます」口調の丁寧語で会話していて、いけすかないドラマだなと思っていたが、回が進むにつれ主演の高畑充希の演技と表情に釘付けとなり、視聴が欠かせない日課となった。主題歌の「花束を君に」も毎日のように聞いているが、毎回「いい歌、いい声だ」と感動しながら聴いている。物語は出版社の経営という縦軸に人情話という横舳が絡まって進行する。わかりやすくするためのデフォルメや対立構造の設定が秀逸で、人の生死に頼らずにドラマを成立させている。数学者という職業柄、ドラマと言えど批判的に見る癖がついているが、このドラマは数少ない例外だ。 3)先週までは連日熊のニュースが報道されていたが、今週から熊が火事に変わった。 4)盗撮画像をネットに流す犯罪の防止策として、加害者の顔写真がネットで公開される刑罰を合法化するのはどうだろうか?被害者の痛みがわかると思う。 5)Netflix配信ドラマ「ザロイヤルファミリー」の7話を視聴した。妻夫木聡の切羽詰まった演技に胸を打たれた。

芸能スポーツ生活アラカルト

先週末から今日まで起こった出来事を書き出してみる。 先週の土曜日に鹿島アントラーズ対横浜FCの試合があって、鹿島が2対1で勝利した。残りのの2試合で連勝すれば、鹿島の9年ぶりの優勝が決まる。中継を見たかったなあ。VPNとDZONに加入すれば視聴できると生成AIが教えてくれた。 J2ではJ1への昇格争いが佳境を迎えている。現在の順位で順当に行くと、水戸と長崎が昇格する。地元の長崎は新スタジアムが弾みになったようだ。水戸は初昇格の重圧を跳ね返すことができるのか? 大相撲九州場所の初日の中継を視聴した。長崎県出身の平戸海は隆の勝に立ち合いでやや押されたが、そこから押し返して寄り切るという見事な相撲で白星を挙げた。「将来、強くなりそう」という期待を抱かせる相撲心を揺さぶる。 NHKのスポーツニュースでBリーグが報道されていた。現時点で首位に立つのはヴェルカ長崎らしい。地元にそんな強いチームがあることもBリーグが人気を博していることも知らなかった。 Netflix 配信のドラマ「ザロイヤルファミリー」が面白い。競馬の馬主を演じる佐藤浩市とその秘書を演じる妻夫木聡の掛け合いを見るだけで楽しい。二人の演技は際立っているし、円熟味を感じる。 愛知県常滑町にオープンした「うお一番」という魚屋が気になる。料亭や回ってない寿司屋に卸される新鮮な高級魚を適正価格で売る店らしい。健康であれば今すぐ行きたいくらいだ。 今日は訪問看護のSUJさんが来てくれて、カニューレを交換してもらった。2週ごとに訪問看護サービスを受けているが、妻も俺も心の拠り所としている頼もしい存在だ。 Netflix 配信のドラマ「Miss King」が面白いとは言えない微妙な出来だ。母を捨てた父に復讐するために将棋の棋士を目指す話だが、原作が悪いせいで将棋ファンにも一般層にもアピールできてないと思う。主演ののが目当てなのと将棋界の発展のために最後まで視聴することになりそうだ。

のだめカンタービレを視聴した

 Netflix配信のドラマ「のだめカンタービレ」の全話を視聴した。以下はその感想だ。 1)このドラマがテレビ放映された年が2006年、そのときは視聴できず、ネットで大きく取り上げられていたのでその斬新なタイトルが記憶に残っていて、数年後に原作の漫画を読み始めたが、物語に引き込まれてしまい漫画喫茶で全巻読破した。その当時は「数ある面白い漫画の一つ」という位置付けだったが、今は「聞こえるはずのない旋律が聞こえてくるような表現で描かれた、音大、グルーブ感溢れるオーケストラ、クラシック音楽における才能、の世界を疑似体験したような気になる名作」と評価している。原作者は音大出身でさぞかしクラシックに精通している人なんだろうなと思っていたが、ウィキペディアに「楽譜が読めないどころか、クラシックの知識が全くない」状態で連載を開始したという記述があり、非常に驚いた。 2)ドラマは原作の漫画を忠実に再現していて、漫画を読み返すような感覚に陥るほど違和感がなかった。その上、漫画にはない「音」があり、物語と音楽の相乗効果を味わうことができた。瑛太が演じる峰龍太郎は漫画から飛び出してきたような再現度で、漫画同様に「個人の情熱や空回りしてるように見える頑張りが組織を動かす」役割を完璧に演じていた。 3)漫画での三木清良は普段はツンツンしていて、お目目ぱっちりのかわい子ちゃんとは対極に位置するクールビューティーとして描かれているが、時に感情を露わにすることがあり、その様子が実に無防備でエロいのだ。彼女を演じる女優は目を細くする化粧をしていて「誰だろう、この人?この人には隠そうとしても隠せ美とエロスを感じるなあ」と思っていたが、クレジットで水川あさみということがわかり、大いに納得した。 4)主人公の野田恵の千秋真一に対する態度を観察してると、恋人同士というよりも推し活をし続けるファンと言う方がしっくりくる。男女を逆転させれば、足軽がお姫様を「お慕い申し上げる」という態度だ。だからこそ、福岡県大川市の川原で二人が最接近した場面がリアリティを伴う感動を引き起こしたと思う。 5)理屈で動く千秋真一は世の男性の代弁者でもある。感情のまま動く野田恵は世の女性の極端な一面を極大化する存在だ。ジ原作に忠実であるが故に、野田恵が千秋真一に暴力的にも見える突っ込みを喰らうシーンも多い。ジェンダー問題に配慮...

水の声が聞こえる

 昨日、Netflix配信のドラマ「のだめカンタービレ」をテレビで視聴していたら、隣の寝台でスマホをいじっていた長男が「今、流れている曲はラフマニノフのピアノ協奏曲だね」と言った。長男は大村で過ごした二年間、大村高校の吹奏楽部に所属し、家ではエレキギターでレッドツェペリンの「天国の階段」の同じフレーズを繰り返し奏で、ピアノとエレキギターの個人レッスンに週1で通う音楽漬けの毎日を送っていた。そのときから今まで蓄えた知識でクラシックにも詳しいのだろうくらいに思っていた。ドラマでシュトレーゼマンの指揮で千秋がピアノを弾く場面が出てくると、長男は「この曲のこの部分を弾くときは叩きつけるように弾くんだ。この俳優の演技はよくない」みたいなことを言い出した。 趣味や思考回路が俺と似通っている次男とは対照的に、長男はしばしば俺の知識や理解を超えた言動をする。古くは、長男が3歳の時、俺と手を繋いで近所の川原を散歩して橋の下の暗闇にさしかかると長男は「水の声が聞こえる」と言った。俺は親バカ全開で「水の音ではなく、水の声と表現するとは。もしかして、詩人?」と驚いた。思春期は妻との衝突が激しく、「どうなることやら」と心配の種だったが、兵役を経て妻との関係も改善されて現在に至る。 最近では、俺がYouTubeでビートルズを聴いていると、長男が「お父さんが聴いてるのはビートルズによく似た声の人歌で本物じゃないよ」と指摘された。妻によると、長男は料理の隠し味を言い当てることがあるそうで、鋭敏なのは聴覚だけではないらしい。俺の客人が来ると、下の3人の子供は挨拶だけして自室に引きこもるが、長男だけは初対面でも積極的に会話に参加する。社交的とは言えない環境で育った俺にとっては長男の積極性は驚きだった。 長男はインドア派と思っていたが、大学のサークルはパラグライダーらしい。文字通りぶっ飛んだ選択だが、これまで経験から俺の短いものさしで測れるものではないようだ。そのうち「この人と結婚することになったよ」と言われた時に慌てない準備をしておかなきゃな。

物理療法士の品格

 昨日、物理療法士のKJYさんが来てくれた。両脚と両肩のストレッチが施術内容だ。KJYさんは寝台に片足を乗せて俺の片足を膝の上に引き上げ、足の指から足の根元までの曲げ伸ばしを入念にやってくれる。時折、筋肉に痛みが走るが、何も伝えなくてもKJYさんはその痛みを察して無理なストレッチは行わないので、安心感があるし可動域が広がっていく。肩回しではむくみが出る左脇の方が痛い。施術後はリンパ腺の流れがよくなったような気がして非常に気持ちがいいし、体が楽になる。やっぱり、プロは違うなと思う。 施術の間はKJYさんと妻との会話を聞くことになる。今週末、KJYさんは下関まで一人旅をするそうだ。小倉と門司を周遊して一日五食のペースで日本食を満喫するそうだ。話を聞いていると、KJYさんはかなりの日本通ということがわかった。接するうちに親近感や情が生じるのは日本の医療介護従事者と同じだなと思う。残念なことにKJYさんは現在勤務している会社との契約が来月までで、ウチに来てくれるのも来月までだそうだ。 中園ミホ脚本のドラマ「ハケンの品格」をNetflixで視聴している。同氏脚本のドラマ「やまとなでしこ」と同様に馬鹿馬鹿しいけど面白いからついつい見てしまう。そのドラマで語られるのは派遣社員の現実と悲哀で、篠原涼子が演じる主人公が超人的な活躍を見せて毎回丸く収まる。 KJYさんも契約職の悲哀を味わっているのかなあとふと思った。いや、ドラマの主人公のように3ヶ月だけ働いて好きなことをやる場合もあるなあ。今度、妻に聞いてもらうことにしよう。

グラスハートを批評してみた

 Netflix配信ドラマ「グラスハート」を批評してみた。四人組ロックバンドに関する話で、困難に直面してもライブをやれば全て解決というミュージカル形式なので、「脚本が粗い」とか「キャラ描写が不十分」とか「説得力に欠ける」という批判は意味がないのは百も承知だが、敢えて書き出してみる。 1)西条朱音は大学生で実家のカレー屋の配達や接客を手伝っている。ドラム奏者を目指しているが、それだけに振り切った生活をしているわけではなさそうだ。それなのに三年という期限を設けてオーディションに落ちたら夢を諦めると言う。ずいぶんと薄い下積みだなと呆れた。しかも、その日にロック界のアマデウスと称賛される藤谷直季の自宅に呼び出され、ドラマーとしてバンドに迎入れられる。西条朱音の「そうだったらいいのになあ」の世界がそこから始まる。終盤では片思いだった藤谷と結ばれるという絵に描いたようなシンデレラストーリーが展開される。産みの苦しみが伴わない脚本のせいで感情移入して応援する気持ちになれなかった。 2)西条が船の一室に閉じ込められる。外鍵をかけて船を出航させたのはバンドのマネージャーの甲斐だ。いくら西条を排除するためとは言え、テレビの生放送に穴を開けてバンドの信用を損なう行為とそれまでの甲斐の言動とが矛盾する。そのあと、ドラムセットを載せた別の船が接近して船上ライブの生放送が始まり、一件落着となる。「西条はスマホを携帯していなかったのか?」「藤谷たちはどうやって西条の居場所がわかったのか?」「聞き込み調査をすれば甲斐が犯人だと察しがつくのでは?」「西条が船から船へ飛び移るシーンを見たかった」などのモヤモヤが残ったが、ライブの勢いと斬新さを目の当たりにして、「そういう細かいことを考えたらこのドラマを楽しめない」と思うようになった。 3)藤谷の異母兄弟である真崎は暴漢にナイフで刺される。心配して駆け寄った女性ファンに真崎は「ライブに来いよ」と言って、その女性は血だらけの真崎を放置してライブに行ってしまう。「それはファンの行動原理と一致しないだろう。せめて救急車くらいは呼んでやれよ」と思ったが、病院の屋上中継ライブに圧倒され、そんな細かいことは忘れることにした。 4)敏腕プロデューサーである井鷺はお抱えの歌姫であるユキノを奴隷扱いしているが、コンプライアンス全盛のSNS時代の最先端を走る男の行動...

アンナチュラル

 2018年に放送されたドラマ「アンナチュラル」の全十話を長女と視聴した。以下はその感想だ。 1)文句の付けようのない脚本で、全ての回が説得力と必然性がある稀有なドラマだ。法医学の世界をエンターテイメントとして紹介するという難題に挑んで見事に成功していた。法医学とは死体の解剖を通して死因や死亡時刻を推定して裁判の資料にする仕事だ。ドラマは不自然死究明研究所に運ばれてくる遺体を解剖そして調査する者たちの奮闘と葛藤を描いている。 2)研究所のメンバーのキャラクターが立ちまくっている。石原さとみ、井浦新、市川実日子、窪田正孝、松重豊という実力派俳優を高級食材だとしたらその配合と味付けで極上の一皿が生まれたという印象だ。 3)主題歌の「Lemon」は不朽の名曲としての評価が定着しているが、その評価に負けない価値がこのドラマにあると思う。歌詞が物語に合ってないと思ったが、井浦新が演じる中堂が殺害された恋人を想う歌詞であることに気付き大いに納得した。 4)長女が「練炭による一家心中」というセリフを聞き取れなかった時、「ごめんね。もう一回見るね」と言って、心中の意味を妻に尋ねていた。我が家の男性陣は総じて語学の才能がないのだが、女性陣は耳が良いのか日本語を覚えるのも早かったし、時間と共に上達している感じだ。長女の対応を目の当たりにして、上達の秘訣がわかったような気がした。 5)面白かった。妻にも最初から見てほしいな。

「はたらく細胞」を視聴した

 Netflix で映画「はたらく細胞」を視聴した。実は3週間前に視聴したのだが、模試が終わったばかりの長女と2回目の視聴をした。長女は仮面ライダーオタクでそのシリーズに出演している俳優が「はたらく細胞」にも出ているということで興味津々だった。 体の中の白血球や赤血球などの細胞を擬人化した話で、例えば、病原菌が気管支に侵入して来た時にナイフを持った白血球が怪物化した病原菌を撃退したり、ロケットに誘導して、人間が咳をする時にそのロケットが打ち上げられる描写がある。それらを見ると、「自分の体の中でもこのようなことが日常的に起きているんだ」という気持ちになるし、原作者の想像力に感嘆するのだ。 長女は場面ごとに感想を述べる。例えば、主人公が死にそうな時に「ええー、悲しい。本当に死んじゃったの?」みたいに言葉にしてくれる。物語はある女子高生が白血病にかかり、体内の血球細胞が変異していく。抗がん剤はミサイルに放射線治療はオーロラに喩えられて描写される。そんな中で正常な細胞もバタバタ死んでいく。生き残った赤血球は酸素を運ぶという使命感でボロボロになっても働き続ける。そういう時の俺は感動して涙を流していることが多いのだが、長女は映画に没入していてこっちに目を向けることはないので、助かっている。 死生観が全く異なる体内の世界をエンターテイメントとして昇華させたこの映画は単純に楽しめる一方で、いろんなことを考えさせられた。

「不適切にもほどがある」を視聴した

 Netflix でドラマ「不適切にもほどがある」を視聴した。以下はその感想である。 タイムスリップで1986年と2024年を行き来する話で、パワハラ昭和とコンプラ令和の衝突が物語の主題の一つとなっている。昭和をリアルタイムで体験している世代には「あの頃は至る所に灰皿があってどこでも喫煙してたよな」などの昭和あるあるのエピソードがてんこ盛りでそれだけでも見る価値があると思う。実際、俺は1986年には中三だったので、「ミスしたら連帯責任で全員ケツバット」「中森明菜、近藤真彦、小泉今日子のアイドル文化」「不良っぽい格好がモテる」「タイマン張ったらダチ」という話の一つ一つが琴線に触れた。 脚本は宮藤官九郎、自分の言いたいことをしっかりと主張し、視聴率という数字を残し、出演した俳優の輝かせる、やっぱりこの人は天才だと思った。 「毎度お騒がせします」風味のツっぱり明菜という役柄の純子を演じたのは河合優美、昭和にかすりもしない世代なのにあの再現度の高さには恐れ入った。純子の年齢はそのまんまで、他の登場人物との兼ね合いで、娘、妻、母の面をさりげなく出すという要求に見事に応えていた。 阿部サダヲは最高に面白い。この人が主役でよかった。 仲里依紗の魅力が全開だった。「おむすび」では似合わない若作りの服とギャルの扮装で「かわいそう」と思っていたが、このドラマでは輝いていた。やっぱり脚本って大事だなと思った。 全十話を見終わってから二周目である。面白いドラマは二回目でも伏線の張り方や名場面が予めわかるから楽しめる。

新幹線が爆破?

 Netflix 配信の映画「新幹線大爆破」を視聴した。以下でネタバレ有りの感想を述べる。 青森発東京行きの新幹線の車輪側に爆弾が仕掛けられ、時速100km以下になったら爆発するというハリウッド映画の名作「スピード」を彷彿させる設定だった。「スピード」ではバスを飛行場に誘導して並走する車両に乗客を移動させたが、新幹線でもそれが可能なのかと思いながら見ていた。 田園風景を駆け抜ける新幹線は実に絵になる。沿線各地を紹介する紀行映画としての需要に応える映像美だった。 飽きさせない演出と脚本で、上映時間の2時間20分が短く感じた。 乗客の救出方法について推理を巡らせていたが、本作で示された方法は正直想定外で意外性があった。 追伸)長嶋茂雄が引退したのは1974年。あと5年早く生まれていたら、希代のスーパースターに対する思いも深まっただろうにと思う。 追追伸)NBAファイナル第一戦はとんでもない結末で終わった。こういう試合を生中継で視聴できたのは本当に幸せなことだ。