介護革命前夜
厚生労働省の予測によると、2025年には約32万人の介護職員が不足するそうだ。今後も介護を必要とする人は増え続けるが、介護職員の数は減ることが予想され、その差はさらに拡大する見通しだ。介護職員の平均月収は全体平均に比べ10万円ほど安い。しかも、精神的にも肉体的にも負担が大きく、割に合わない職種の一つとされる。
日本は外国人労働者の受け入れに消極的だし、介護職員の給料を上げる気も無さそうだ。しかし、このまま放置されれば壊滅的な状況になるのは火を見るよりも明らかだ。そうすると、考えられる方策は介護サービスの簡素化と省力化と合理化である。以下はその具体的方策である。
1)完全栄養食の導入。食は人生の楽しみの一つだが、歯が抜け嚥下能力も落ちた老人にとっては食べることが苦痛になることもあるし、誤嚥性肺炎を引き起こすこともある。そんな老人に食べさせる介護職員の負担は大きい。いっそのこと、粉末を水に混ぜて飲む完全栄養食を三食中N食導入することを提案する、ただしNは1か2か3で、被介護者の希望や状態によって決まる。朝は原則として完全栄養食を摂取する。昼と夕で、普通の食事をするグループ分けをして介護職員の負担を分散する。
2)風呂サービスの大幅な削減。日本では毎日風呂に入る文化がある。しかし、一人を風呂に入れるために二人以上の介護職員が必要になる。人目を気にしながら風呂に入って体を洗ってもらうのは本当に幸せなことだろうか?それは必要なサービスだろうか?俺は四年間風呂に入ってないし、二年間シャワーを体に浴びてないが、清潔に生活できている。いっそのこと、風呂サービスを停止して介護付きの週1回のシャワーに切り替えることを提案する。海外での介護施設の状況を参考にして洗浄サービスの簡素化を推進するべきだと思う。
3)ベッドのシーツ替え、洗濯物の整理、食器の片付けなどの身体接触を伴わない業務は比較的元気な入居者に委託。施設の介護職員が専門的な業務に集中できる環境を整備していくべき。
4)サービスの低下と引き換えに介護職員の負担も低減される。それは施設の介護職員の待遇改善に繋がり、心の余裕が生まれ心の介護の時間が確保され、結果として総合的な介護サービスの向上が実現すると見込んでいる。
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