心の叫び

 


手持ちのクレジットカードの課金記録を確認していると身に覚えのない課金があった。カード会社のホームページにはカスタマーセンターという項目がある。しかし、どこを探してもオペレーターのメールアドレスは出てこない。代わりにAIによるチャットサービスが見つかった。案内に従ってAIチャットを進めていくと、フリーダイヤルの番号が出てきて「そこに電話して必要事項を口頭で伝えろ」という内容だった。「そう言われても電話をかけることも音声で話すこともできない人はどうすればいいのか」という心の叫びを押し殺して他の方法を考えることにした。


課金した会社名を検索したら俺と同じ請求額で同じ被害に遭っている人たちの不満を集めたサイトに行き当たった。そこを読むと課金された原因がわかった。あるイベントの割引プランをクリックすると自動的に会員登録がなされ、年会費が課金されたというわけだ。「こんなことが許されるのか。アプリもダウンロードしてないし、会員になったことを知らせる告知もなかったし、年会費の金額も表示されてなかった。これは詐欺とは言えないけどダークパターンではないか。人気商売である会社の信用を根底から覆す行為ではないか。少なくとも俺はその会社のあらゆる事業への興味が失せたし、もう二度と関わるまいと思った」という心の叫びを押し殺して他の方法を考えることにした。


その会社のホームページを眺めてみた。そこにもAIチャット機能があり、選択肢の一つに「身に覚えのない課金をされた」というのがあった。それをクリックすると、課金された経緯の説明と「差額を返金する」と書いてあった。「返金してくれるなら話は別だ」と思い直し、読み進んで行くと「下記の情報を添えてオペレーターにお問い合わせください」の文字が待っていた。しかもそのページにはオペレーターのメールアドレスや電話番号は記されてなかった。


心の叫びはまだまだ続きそうだ。


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