理系的思考

 「か ゆ い。あ し」文字盤でそう伝えると、次男はどっちの足、膝の上か下、の順番で尋ね、痒いところを特定していく。答えはふくらはぎなんだが、文字盤で伝えると時間がかかるし、次男がその単語を知らない可能性もある。理系的な思考の次男は俺がまばたきするだけで事が進む方法を心得ている。


その次男が一昨日旅行に出掛けた。一人の船旅で福岡に上陸し福岡在住の従兄弟と昼食を食べてバスで大村に向かうらしい。釜山の友人三人と合流するのは明日だそうだ。「初めてのお使い」のように心配する気持ちは全く湧いてこないが、次男に連絡したい衝動に駆られる。こんな時に役に立つのがインターネットだ。俺は次男に「お父さんは旅行できないけど、お前を通して旅行気分を味わうことができる。船内の様子や食べ物を動画に撮って送ってくれ」というメッセージを送った。


そのメッセージは未読のまま24時間放置され、昨日思い出したかのように数本の動画が送られてきた。それらは人物が映ってない風景の動画で、案内の音声もなかった。「面倒くさいからやりたくないけど、頼まれたから仕方なく送った」という心象風景が読み取れた。


芸術家気質の長男と異なり、思考回路が似ている次男の心理は読みやすい。めげない俺は次男に「料理の写真も送ってくれ」というメッセージを送った。何時間後にどういう反応が返ってくるのか楽しみで仕方ない。


追伸)藤井七冠の年間賞金総額は約1億7千万円らしい。一回のゲーム大会の賞金やゴルフの賞金と比べると低すぎると思うのだが。将棋連盟は経営を外部に委ねるべきでは?

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