なでしこの優勝

 


サッカー女子代表の愛称はなでしこだ。この名称は国際的にも定着していて、Nadesiko が記事の見出しの一部になったりもする。これは東日本大震災直後に開催されたワールドカップで優勝したからに他ならない。日本はグループリーグ最終戦でイングランドに敗れ、開催国で優勝候補のドイツと決勝トーナメントで当たることになり、万事休すと思われたし、俺も思った。しかし、丸山の一発が全てをひっくり返した。勢いに乗ったなでしこはカナダを撃破、アメリカとの決勝に臨む。当時のアメリカは、ワンバック、モーガン、ラピーノ、ロイドと伝説的な選手が集結していた。決勝戦はアメリカが先制して押し込まれる展開が続く。なでしこはおしんのように耐えて忍ぶ守備で追加点を許さず宮間の同点弾に繋げる。延長に入ってもアメリカの猛攻が続き、ワンバックのゴールが決まったときにはダムが決壊したような絶望感に襲われた。このまま終わるという雰囲気が流れる中でなでしこは反撃に転じコーナーキックを得る。何か得体の知れない力が働いているとしか思えない奇跡が起きた。宮間が蹴ったボールを澤がバックヒールで合わせたボールはワンバックをかすめゴールネットに吸い込まれた。延長戦が終わりPK戦を制したなでしこはワールドカップ優勝を飾る。


そのなでしこが14年の時を経て、シービリーブズカップで開催国アメリカと優勝をかけて対戦した。ハイライトを見る限りでは、やや押されながらもチャンスの数は互角だったし、何より2対1で勝ち切った。新監督ニールセンの手腕も見事だし、和製ベンゼマの田中は、シュート力のある次期エースの藤野、宮澤、植木、籾木の技巧派高速スリートップ、不動の先発と思われた長野、長谷川を脅かす若手の谷川、浜野も出てきたし、ボランチで新たな可能性を示した熊谷、身体能力に優れるセンターバックの南と古賀、サイドバックには負傷の清水と遠藤も控えている。とにかく楽しみな選手が目白押しだ。

なでしこは復活して二度目のワールドカップ優勝を飾ると予言しておく。

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