総裁選は誰が勝つ?
NHKのニュースで自民党総裁選に立候補した小林鷹之氏の演説が放送された。彼は「力強く成長する日本、自らの手で守り抜く日本、結束する日本」というスローガンを掲げ、「AI、量子、宇宙の分野で国が投資していく。中略。もう1度世界の真ん中に日本を立たせる」みたいなことを言い始めた。「駄目だ、こりゃあ」と思った。その三つの分野は米国と中国に比べたら、投資額と人材育成という面で天地ほどの差があるのだ。世界中から優秀な頭脳が集まってくる米国、十億人の人口から選抜されるエリートたちが湯水のように湧いてくる中国、それらに少子高齢化が止まらない日本がどうやって世界の真ん中に立てると言うのか。あまりにも現実と剥離した演説は逆効果だと思う。
今回の総裁選は高市氏、小泉氏、林氏、茂木氏、小林氏が出馬を表明している。俺の見立てでは小泉氏が圧倒的有利な立場にいると思う。その理由を以下で述べる。
1)小泉氏が農相に就任してから連日のように備蓄米と小泉氏がテレビに出るようになった。米の平均価格は下がったし、小泉氏の瞬発力は広く国民の知るところとなった。言わば、3ヶ月という大幅なフライングで総裁選に臨んでいるようなものだ。
2)国民からの人気はあっても投票権を持つのは自民党員のみであるが、国会議員の多くは「誰が総理大臣になれば選挙で有利に戦えるか?」という心理が働いて投票先を決めると思う。自民党で影響力を持つと言われる人々が一致団結して小泉氏以外の候補を推すとは考えにくい。だとしたら、他の候補はどんぐりの背比べで票が分散し、勝馬に乗りたい心理から小泉氏が有利になると予想する。
参議院選挙の敗北を受けて、自民党の両院部会で様々な敗因が上げられたらしいが、以下の三党合意で国民に期待を抱かせて反古にした事実は表立った敗因には上がってこない。
https://hirasakajuku.blogspot.com/2025/03/103.html
誰が総裁になっても、国民とのボタンの掛け違いに気付かないままだと党勢回復は難しいと思う。
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