中道改革連合について
立憲民主党と公明党が来たる衆議院議員選挙に備えて新政党を結成するそうで、その名称は中道改革連合に決定したそうだ。以下で分析と感想を述べる。
1)公明党の議員は小選挙区で議席を獲得することが困難だ。元々、小選挙区制は二大政党制を実現するために導入された制度で、選挙区での知名度や支持基盤が強力な候補が勝つようになっている。全国の公明党員を特定の選挙区に移住させるというのが与党時代の公明党の選挙戦術だったが、連立を解消したことで解散の時期が通達されず、今回は移住のための準備期間が足りず、その戦術が使えない。自民党総裁に就任した直後に連立与党のハシゴを外された高市氏の壮大な報復が炸裂したようにも見える。窮地に陥った公明党に救いの手を差し伸べたのが立憲民主党だ。新政党を結成して比例代表の名簿上位に公明党の候補者を連ねる代わりに、小選挙区での立憲民主党の候補者に選挙協力するらしい。公明党は比例代表での議席の上積みが期待できるし、立憲民主党はそれまで自民党に流れていた公明党員票を取り込むことができる。それゆえ、選挙の票読みだけを考えると極めて合理的判断のように見える。
2)しかし、両党の基本政策と理念は隔たりがある。同じ中道と自称しても「なんでそんなに違うのに同じ政党の中にいるの?」と心配になるほどだ。私見ではあるが、今回の野田代表の判断は救いようのない悪手に見えた。小選挙区で負け続けることは十分にあり得ることだし、比例代表も公明党に明け渡し、今まで培ってきた確かな野党という印象を与える立憲民主党という名称も捨て、立憲民主党内部でも疑問や反発の声が聞こえる中、若者から支持される高市総理率いる自民党と対決することになるのだ。もちろん、「勝てば官軍」で、選挙で議席数を維持するだけでも称賛に値すると思う。
3)高市総理の就任から今までの流れをおさらいしてみる。高市総理の就任演説の時、野次を飛ばした議員がいた。その野次がうるさくて品がないとネット上で話題になった。トランプ大統領との首脳会談を無難にまとめ、APECなどの外交でも中国と韓国との首脳会談をこなし、その直後の国会答弁で台湾有事に関する質疑応答があり、中国の日本叩きがマスコミを賑わし、ガソリン税の撤廃が決まり、物価高対策の補正予算が通り、国民民主党との年収の壁引き上げに関する同意が結ばれ、今の解散騒動に至る。この間、高市総理の支持率は維持される一方で、立憲民主党は政策面で存在感を失い、ネット上では野次を飛ばした議員や岡田氏が批判の対象となった。中国の日本叩きも高市総理の支持基盤強化拡大の追い風になっているような感もある。とにかく、ネット上に限れば、高市総理は順風満帆で、立憲民主党には逆風が吹いているとしか思えない。
4)前回の国政選挙では「日本人ファースト」を掲げる参政党が躍進した。これは排外主義の高まりというよりネット世代の若者がわかりやすい形での政治参画と実力行使の手段を求めた結果だと思う。今回はそのベクトルが高市総理に向かっているような気がしてならない。すなわち、「ここで自民党が大敗したら中国の圧力に屈することになる」という心理が作用するような気がする。
5)蛇足だが、新政党の名称も良くないと思う。こじつけではあるが、中核派を連想してしまうんだよなあ。
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