昨日、今日、明日

昨日、散髪と洗髪をしてもらった。妻にとっては重労働だと思っていたが、話を聞いているとそうでもないようだ。絵が好きだった妻は美大進学を夢見るも家庭の事情で断念した過去がある。妻は手先が器用で、料理や裁縫 にその才能を発揮していたが、どうやら俺の髪を整えることも妻の芸術活動の一環らしい。妻は「バリカンの使い方がわかった」と言って、あ仰向けに寝かされた俺の頭をリズミカルに刈っていく。完成した髪型をスマホを鏡代わりにして見せてくれたが、悪くはない。

今日の午前10時から12時まで停電するという通知があった。実際に電気が止まったのは10時30分で、テレビの画面が突然真っ黒になって、デジタル置き時計の文字盤が消えた。つば吸引器も動かなくなり、口の中につばが溜まり続けた。人工呼吸器はバッテリー機能があるが、カフアシストは動かない。インターネットも使えないし、パソコンも使えない。正確に言うと、視線入力に必要な器機の電力が得られない。俺の生活は電力に大きく依存している。人工呼吸器のバッテリーは7時間持つらしい。今回の停電は検査のためで、短時間で終わったから、生命の安全は保障された。しかし、原因不明の停電や災害時の長時間の停電が起こったら、救急車を呼んで電気がある場所に移動することになる。安価な発電機を購入することを検討した方がいいかもしれない。

明日は韓国の大学修学能力試験(通称、スヌン)が実施される日だ。日本でも報道されているように韓国の受験生にとって特別な日である。日本の共通テストが7教科の試験を二日で行うのに対し韓国のスヌンは5教科の試験を一日で行う。日本のように共通テストの一ヶ月後に二次試験があるわけではないので、文字通りの一発勝負だ。

韓国の受験生にのしかかる重圧は相当のものだろうなと想像する。先週、高三の長女が「試験当日に腹痛防止の薬を飲んだ方がいいか、飲まない方がいいのか?」と聞いてきた。俺は「わからない」と答えたが、長女だけでなく韓国の受験生が「当日、体調不良で実力を発揮できなくなったらどうしよう」という不安を抱えていることが伺い知れた。毎年、11月中旬の木曜日にスヌンは実施される。決戦は木曜日なのだ。

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