雪氷
「今まで食べた甘いもので一番美味しかったものは?」と聞かれた時、真っ先に頭に浮かぶのが、きな粉雪氷(ソルビン)である。
あれは灼熱の太陽が照りつける夏の日だった。
妻の実家の近所で数学の研究をする場所を探して歩くこと数分、眼前に新装の韓国伝統茶菓子店が現れた。涼を得るために入ったが、珈琲一杯の価格もやや高めである。
致し方ない。最も安い珈琲を注文し席に着いた。
しばらくして、妻からの携帯電話が届く。
「そっちに上の子二人を送るから。勉強させてね」
待つこと十数分、汗だくになった長男と次男、だけでなく、妻と長女が三男を乳母車に乗せてやってきた。
その当時、妻は節約の鬼であった。
風呂の残り水を洗濯に用いて水道料金が5千ウォン下がった、と言っては喜ぶほどの入れ込みようだった。
しかし、ここは決して安くないカフェである。
一人一品注文するというのはマナーではないのか?
そんな散財を妻が許すはずがない、と恐れおののいていたが、意外や意外、その日の妻は太っ腹であった。
「雪氷を二杯注文して分ければいいんじゃない?」
「一杯8千ウォンで高いけど、今日は特別に、と言うことで」
出てきたのは、最も安いきな粉雪氷とブルーベリー雪氷であった。
雪氷とは牛乳を凍らせたものを細かい粒子にしたもので、匙を入れると新雪を踏み抜くような感触がある。まぶされているのは大量のきな粉であるが、決して侮ってはならない。
この両者が合わさると眉が吊り上るほどの美味しさなのである。
そして、ブルーベリーの脇に隠れたチーズも見逃してはならない。
チーズのほのかな塩味が全体の甘みを引き立てて、非常に高尚な味に仕上がっているのである。どんぶりに山盛りになった雪氷は六人の体に瞬く間に吸い込まれていき、久しぶりに贅沢をした満足感だけが残った。
風呂の残り水を洗濯に用いて水道料金が5千ウォン下がった、と言っては喜ぶほどの入れ込みようだった。
しかし、ここは決して安くないカフェである。
一人一品注文するというのはマナーではないのか?
そんな散財を妻が許すはずがない、と恐れおののいていたが、意外や意外、その日の妻は太っ腹であった。
「雪氷を二杯注文して分ければいいんじゃない?」
「一杯8千ウォンで高いけど、今日は特別に、と言うことで」
出てきたのは、最も安いきな粉雪氷とブルーベリー雪氷であった。
雪氷とは牛乳を凍らせたものを細かい粒子にしたもので、匙を入れると新雪を踏み抜くような感触がある。まぶされているのは大量のきな粉であるが、決して侮ってはならない。
この両者が合わさると眉が吊り上るほどの美味しさなのである。
そして、ブルーベリーの脇に隠れたチーズも見逃してはならない。
チーズのほのかな塩味が全体の甘みを引き立てて、非常に高尚な味に仕上がっているのである。どんぶりに山盛りになった雪氷は六人の体に瞬く間に吸い込まれていき、久しぶりに贅沢をした満足感だけが残った。
ソルビン好きやな
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