イランからの留学生

 「俺はパワハラしてない」と自信を持って宣言できるだろうか?

眠れない夜に上記の主題を考えてみた。俺は釜山大学数学科の教授だった。指導学生にとってはまさしく権力者で、こちらが冗談で言ったことでも学生は深刻に捉えていたかもしれない。いや、かもしれないではなく、そういう事例があった。

イランからの留学生だったR君に学部4年で習うガロア理論の演習問題を解かせた。ちなみにR君は博士過程の学生だ。俺は発破をかける意図で「これを解けないようなら学位も無理だ」と言ったら、R君はしばらく考え込んだ後「学位は要らない」と捨て台詞を残して立ち去ってしまった。後日、「自ら放棄するようなことを口にするべきではない」と説教して丸く収めたが、俺も「学位の授与に関することを軽口にするのは慎もう」と反省した。

時は過ぎ、R君はイランの母校大学の専任教授となり活躍中だ。

2年前に「妻が妊娠した」という連絡が来たが、赤ん坊が産まれたという連絡は来ていない。無事に産まれていればいいのだが、そうでないときのことが心配になり、こちらから連絡するタイミングを逸してしまった。

R君、この記事を読んでいるのなら、近況報告を兼ねたメールを送ってくれ。

コメント

  1. Rさん大丈夫かね。中東国際政治編やってくれ

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