恐喝されたときの態度

 トランプ関税に全世界が揺れている。昨日は関税が発動する日で中国が報復関税を表明して株価は暴落、今日はトランプ大統領が90日の猶予期間を打ち出したために株価は反発、今後はどうなるか誰にも予想がつかない状況だ。


トランプ関税の目的は米国の製造業を復活させることと米国の貿易赤字を縮小することらしい。しかし、人件費が高い米国の製造業を関税で保護しても、人件費が安い発展途上国からの挑戦に晒されるわけで、政策や政権が変わったときに関税で保護された製造業は大きな足枷になるはずだ。EVに特化したテスラはまだしも、GMやフォードが関税で保護されて国際的に売れる車を作れるようになるとは到底思えない。


ノブレスオブリージュを体現する国家だった米国が関税を盾に他国を恐喝する国家に変貌してしまったのは残念だけど、米国民が選択したことだし、元々国家というものは綺麗事で動いているわけでなく、自国民の利益を追求する機関なのだ。他国に侵攻しないだけマシだと考えなければならないのかもしれない。


問題は恐喝されたときの態度だ。報復関税で対抗するか米国に譲歩するかだが、どちらも気に食わない。日本の立場だったら、米国が離脱したTPPを主導して取りまとめたように自由貿易推進の旗手として、報復関税を課さず米国以外の販路の拡大に邁進してほしい。米国もインフレによる賃金上昇で購買力は上がっているだろう。少々値上げしても売上げはそれほど落ちないこともあるはずだし、この関税地獄を乗り越えたら繁栄の時期が訪れるだろう。



コメント

  1. アメリカは世界のリーダーでアメリカのリーダーは正義のために行動すると思っていたけど、変わってきたかもしれん

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