2026年の真実
落合信彦が他界した。生成AIに「落合信彦とは?」と尋ねると、「断定的な語り口で検証できない裏話を交えて世界情勢を読み解くジャーナリスト」みたいな、読みようによってはペテン師のような評価が支配的だ。確かに、米国留学時代に衆人監視の下筋骨隆々のアメフト選手を空手でKOしたとか、南米奥地にナチスが製造を試みた円盤状の飛行物体があるとかの眉唾の話が彼の著書で盛られているのは事実だ。俺は大学に入学したばかりの頃に彼の著書を読むようになって、大きな影響を受けた口だ。世間の評価はさておき、俺なりに批評して彼を追悼したい。
先ず、その当時の時代背景をおさらいする。当然のことながら、インターネットは全く普及してなかった。俺らが手にできる情報はニュースや新聞という現代ではオールドメディアと揶揄されるもの経由がほとんど全てだった。ソビエト連邦が崩壊し、ベルリンの壁が壊され、東西冷戦が終結した。「これで核戦争に怯えることはない。米国を推進力とした国連中心の世界秩序を構築しよう」という気運が高まったときに起こったのがイラクによるクウェート侵攻だった。多国籍軍が結成され、国連のお墨付きの湾岸戦争が始まった。米国の最新兵器の見本市とも言える暗闇に無数の閃光が行き交う光景は米国一強の世界を予感させた。
そんな状況で受験勉強に明け暮れて大学生になった青年が「ニュースや新聞で報道されている表向きの世界の裏側で石油メジャーや軍産複合体や国家諜報機関の利権や思惑が複雑に絡み合いながら世界は動いている」と啓蒙されるのだ。俺はメディアを疑うことを覚えた。落合信彦的な視点に立って見ると、「何故サダムフセインが湾岸戦争後も権力の座を追われないのか?」の真相が見えてくるのだ。
自分の体験を一般化することはできないが、インターネットもない時代にオールドメディアの盲点を大衆に知らしめた落合信彦の功績はとてつもなく大きいと思う。今となっては、あの独特の説得力のある文体が懐かしい。ケネディ大統領暗殺事件の全資料が公開される2039年まで生きて彼ならではの批評を遺してほしかった。
私も集英社文庫夢中で読みました。ラングレー、モスクワ、モサド、ムハバラット、ボビー、リズなどいろいろ覚えました。
返信削除