三男の卒業式

 三男が通う小学校の卒業式に参加しようとしたが、講堂が満杯で参加できなかった。2020年12月に釜山に引っ越してきたとき、三男は一年生だった。月日が経つのは早いものだ。

事の詳細を話そう。その小学校は自宅アパートの敷地の隣りに位置する。住宅密集地の学校だからなのか、校庭も狭いし、体育館もない。そんなわけで卒業式などの式典は当該児童のみを集めて校舎内の講堂で行われる。午前8時30分に三男が登校してから俺を外出させるための準備が始まった。卒業式が始まるのは午前10時、大村滞在中の長男以外の家族を総動員して準備するも冬の防寒対策と痰吸引に時間を取られ自宅を出たのは午前10時だった。外気は冷たいが、寒さを感じるほどではなかった。同行の次男と長女はその小学校の卒業生だ。いつものようにお互いを非難し合う仲良し喧嘩をする様子は微笑ましかった。妻は珍しく化粧をしているが、いつものように明るい。そんな日常のようで特別な雰囲気の中、卒業式への期待が高まっていた。

校舎の中は冷蔵庫の中に入ってるかのように冷風が吹いてきて体全体が急速に冷やされた。「あれ、おかしいな。外より寒いじゃないか」と思った。講堂がある5階には卒業生の父母でごった返していた。どうやら、講堂に入れる人数には限りがあって、午前9時くらいに来て場所取りしなきゃいけないらしい。卒業式が終わるのは午前11時30分、「こんな寒いところで75分待つのか」と絶望的な気持ちになった。それを察した妻が長女を自宅にさし向け、使い捨てカイロと毛布を持って来させた。そのおかげで寒さに震えることなく時間を費やすことができた。

卒業式が終わると、各教室で最後のホームルームがあるものと思い込んでいたが、卒業生たちは校庭に降りていき、そのまま解散となった。俺らも校庭に降りると、そこは日光に照らされ暖かかった。三男がいつものように「お父さん」と日本語で言って駆け寄ってきた。その後は写真を撮って、自宅に戻った。次男が俺を寝台に以移乗して、子供たちだけで外食に出掛けた。妻は俺に食事を注入した後、インスタントラーメンを食べていた。今日くらいは皆で美味しい店に行って「お父さんのおごりだ。好きなだけ食べなさい」と言ってやりたかったな。


コメント

  1. 時が過ぎるのが早いね。うちの長男はあさって成人式です。妻は見にいくというけど過保護すぎないかと思うのは俺だけなのかな

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