豊臣兄弟の初回を視聴した

 NHKの大河ドラマ「豊臣兄弟」の初回を視聴した。以下はその感想だ。

1)前作の「べらぼう」は、吉原で働く遊女の悲哀、花魁の栄華、江戸時代の出版業界、田沼意次の政、等の主人公を取りまく背景が同じ回に複数個詰め込まれていた。1ヶ月も経たずに脱落した理由はその複雑な構成に辟易したからだ。喩えて言うなら、マグロの切り身にウニとイクラを載せてカニ味噌をかけて食べるような感じで、美味しいかもしれないけど個別に味わいたかったなという感覚だ。その点において「豊臣兄弟」は「べらぼう」を反面教師にしたかと思うほど単純で、主人公の目線を追うだけで物語に感情移入できるように作っている意図を感じた。

2)「べらぼう」と比較してばかりで申し訳ないのだが、眉を剃り落として見分けがつかなかった「べらぼう」の女性キャストに比べて「豊臣兄弟」のそれは普通に美しく普通に魅力的だ。主人公の笑顔の回数も前作より格段に増えた印象だ。

3)藤吉郎役の池松壮亮は野心家で人たらしで後の天下人である豊臣秀吉の若かりし姿をよく表現していた。歴代大河ドラマで秀吉を描いた作品は数多いが、信長に認められる期間までが一番面白いと個人的に思っている。創作でいいからその辺りの逸話を挿入してほしい。小一郎役の仲野太賀はとにかく愛嬌がある。それでいて調整役として秀吉を支えた理性的な秀長の片鱗を出せていた。この二人のコンビは古くは破天荒な岩鬼をたしなめる殿馬を、新しくは大谷とベッツを彷彿させる。

4)坂井真紀が演じる母が8年ぶりに現れた藤吉郎を抱きしめた場面、信長が馬に乗って登場する場面が良かった。

5)まだ初回だから何とも言えないが、少なくとも次回を楽しみにしている俺がいる。

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