やる気がない妻

 昨日の夕方は俺と妻だけが家にいた。「あなたはなんでも美味しそうに食べてくれたから料理にも気合いが入ったけど、今はやる気がない」と妻が言った。三男は好き嫌いが激しく外遊びの時は買い食いするので夕食が進まない。長女は高校で昼夕の給食を食べてから自習して22時に帰宅する。次男は遅く帰る時は外食と相場が決まっている。長男は体重増加が気になるようでダイエットと称して夕食をスキップすることが多い。俺は胃瘻から栄養を流し込むだけで味わうことは皆無だ。

「もったいないな」と思う。餓狼宴で記した通り妻は「韓国料理の真髄は家庭料理にあり」と思わせるほどの薄味で健康的で美味しい料理を日常的に作れる。であるのに妻の料理に対する子供たちの評価は極めて低い。

妻が野菜中心のメニューを出す、外食に慣れて肉が好きな子供たちは食べない、妻のやる気が低下、子供たちの外食依存度が高くなる、妻が健康に考慮して野菜中心のメニューになる、という悪循環の結果だと分析している。補足すると、韓国の学校給食は日本とは比較にならないほど量が多く肉類も充実しているらしい。俺は大学の学食しか知らないが、それは確かに当たっていると思う。すなわち、子供たちは給食や外食で味の濃い肉類のメニューに満足しているので、妻の薄味メニューとは相性が悪いのだ。

繰り返しになるが「本当にもったいない。宝の持ち腐れだ」と思う。金曜日の夜は「早く寝ろ」と急かされない特別な雰囲気がある。23時に家族全員が揃って、隣の部屋でわいわいガヤガヤと楽しそうに話す声が聞こえる。俺は一人でテレビを見ている。こういう時ばかりは「健康だったら、妻の料理をたらふく食べて満たされた胃袋と心で週末の夜を家族と共に楽しんでいたんだろうな」と思う。ないものねだりは精神衛生上よくないので、来週は家族全員で見ることを提案してみようかな。


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