武藤氏も読んでるのだろうか?

 若くしてALSを発症した武藤氏と結婚した女性の記事を読んだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1455e8de2b757f2cc91a883cf7bbd0b8aceeec8b

ALS界隈で武藤氏は超有名人だ。俺が発症したときからメディアで取り上げられ、ALS患者を代表して発信する存在だった。同じALS患者でも症状、状況、心境は千差万別だと改めて思う。この女性は妊活を経て女児を出産する。そのことに関してヤフーのコメントが寄せられた。その中でいくつか気になるコメントがあったので、それらを引用して、言及してみた。

1)今回の話は素晴らしいが、安楽死や尊厳死は認めるべきだと思う。ある程度の年齢になれば、自分の行く末が見えてくるものだし、逆転の見込みが無いことも自然と悟る様になる。生きるも死ぬのも個人の選択だし、詰んでる方に無理に生きろというのもそれはそれで、辛いだけ。私は、認知症や加齢による衰えのために、家族や周りに迷惑や負担を掛けるぐらいなら、自分の命は自分自身でコントロールしたい。上手くいっていない時の励ましの言葉など、皮肉にしか聞こえないし、安易な「生きろ!!」という言葉など無責任でしかないと思う。

俺も尊厳死という制度があったらいいなと思った時期もあったが、今は死にたいとは微塵も思わない。健常者の目にはALS患者でいる状態を地獄の苦しみが続くように見えるかも知れないが、実際はそうではない。動けなくても、それなりに楽しいことはあるものだ。

2)悪いけど、この男性からのプロポーズって無責任さを感じた。苦労するのは女性なのにこれからも一緒に頑張ろうってアナタが最初に言う言葉かなと思った。2人が納得しているならいいけど

これが一般の感覚なんだと思うと、揺るぎないと思っていたものが揺らぐのを感じた。

3)割合は少ないにしても遺伝性ALSがあります。ご両親はお子さんが生まれて幸せかもしれないですが、あくまでも私の個人的な意見ですが、この子が発症したらどうしようと言う恐怖を感じながらの育児は精神的に厳しいと思ってしまいます。

この意見には反発を覚える。突き詰めれば「障害者は子孫を残すな」という優生思想に繋がるからだ。



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