のどじまんにHIPPYが!!

 


オンライン礼拝が終わり、NHKの「のどじまん」にチャンネルを合わせるとゲスト歌手の一人にどこかで見たことがある男の風貌がテレビ画面に映った。彼の芸名はHIPPY、一緒にいた妻は「以前、ウチに来てくれた人だ」と大騒ぎしてインフルエンザで寝込んでいる長男を起こした。ウチと言っても釜山の自宅ではなく、大村の実家のことだ。HIPPYは広島では超有名なのだが、全国的には広島ほどの知名度があるわけではない。今回ののどじまんは広島県三次市での開催ということで呼ばれたのだろうが、この番組はまぎれもない全国放送である。俺は「日本全国でメジャーな存在になってほしい」という願いを込めてテレビ画面を食い入るように見つめていた。


それでは何故HIPPYが大村の実家に来てくれて生歌まで披露してくれた理由について語ろう。T口君は数学科の後輩で、現在は「Calc」という会社の社長をしている。驚くべきことはそれは副業であり、本業は大学教授だということだ。そのT口君とHIPPYは友人関係で、2019年12月に俺を元気付けるために一肌脱いでくれたというわけだ。改めてT口君の男気とそれに呼応する形で大村まで来ていただいたHIPPY様御一行に感謝をお伝えしたい。


番組終盤でHIPPYの代表曲が披露された。やっぱり名曲は何度聴いても色褪せない。そんな名曲を間近で聴けたことを自慢したいと思い綴る次第だ。

以下は闘病記からのシングルカットである。


「君に捧げる応援歌」 作詞作曲 HIPPY

この曲を初めて聴いたのが10月、以来、何度となく聴き続け、PVで熱唱するHIPPYとは一体どんな人なんだろうと思いを馳せるようになった。そのHIPPYが「あなたの街に行きますプロジェクト」という企画で大村の俺の自宅まで来てくれるというのだ。その仕掛け人は数学科の後輩で武井壮とタメを張れるほどの身体能力と話術を誇るT口君で、彼の友人でもあるHIPPYに大村ツアーをねじ込んだというわけだ。

俺が健康だった頃は数学者仲間の間で彼と下ネタ界を陰と陽あるいは北斗と南斗に二分していた、いわゆる、ライバル関係にあったT口君だが、日々進行するALSに喘ぐ俺を元気づけるためにひと肌脱いでくれたという次第である。

今日は、広島から車を飛ばして六時間の強行軍を経て、T口、HIPPY、藤井、遠鳴(敬称略)の御一行が我が家を訪れる日で、妻や母は早朝から掃除で忙しかった。俺は久しぶりに快眠出来て爽快な朝を迎えていた。

そんな日は声の調子もいいもので、御一行を作業部屋に案内した後、挨拶と感謝の言葉を述べ、無事聞き取ってもらうことも出来た。調子に乗った俺は皆に質問を浴びせて、座を和ませようとした。
「ああ、久しぶりだ、この感覚。声を聞きとってもらえなくなってから話すことが嫌になっていたのだ。サッカーで例えるなら人がまばらな所にボールを配給してピッチを広く使って全員で攻める感じだ」
HIPPYは想像していたように明るく朗らかで真っ直ぐで、想像したよりも誠実で礼儀正しい方だった。そして、その歌声は想像を遥かに超えていた。体全身を震わせて発される声の大きさと安定感そして歌詞の表現力は俺の魂を大いに揺さぶり、終了時にはそれまで堪えていたむせび泣きを引き起こした。

夢のような午前十時からの二時間はあっという間に終わった。御一行は午後に長崎市での結婚式披露宴に参加して歌を披露するとのこと。

今回はウチに来ていただいて本当に有難うございました。これからもその歌声で大勢の人に勇気と元気を与えてください。今後の御活躍を陰ながら応援しています。

コメント

  1. 伝説の作業場ライブやったよな。TikTokでもよく流れてた。「立ち上ーがろーとすーる…」って

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  2. They seem so nice to hold such a memorable project.

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  3. 本当にHIPPYさん全身全力で歌っていましたね。私も全身全力で歌うつもりだが、一度も誉めてもらえなかった。😂

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