真夜中の救世主たち

 昨日は体調が悪かった。痰が詰まっても吸引で完全に除去できず、妻が「いつもと違う黄色の痰が出ている」というほど粘り気の強い痰の存在が頭に浮かんだ。夕方になると寒気を感じるようになり、頭が朦朧とするのを感じた。大学から帰ってきた次男に「熱を測ってくれ」と頼んだ。次男は妻に「体温計はどこ?」と尋ねると深刻性を察知した妻が俺の傍に来て色々と世話を焼いてくれた。


水を入れ、布団を二枚にしても寒気は収まらない。体温は測るたびに上昇し38度まで達した。脈拍も90付近で推移して焦燥感が募った。妻が「早めに病院に行って検査を受けよう」と言い出した。「確かに。肺炎とかになったらやばいもんな。でも、熱だけ出ている状態だと点滴を打って朝まで放置されるんだよなあ。それは避けたい」と思ったが、妻は病院に持っていくものの準備を始めた。


21時になった。幸いに寒気は収まった。しかし、体温は38度のままだった。妻も病院で過ごす辛さを知っているので、「朝まで待って待って見て熱が下がらなかったら病院に行こう」と言い出した。それから午前1時まで家族総動員の看病が続いた。水とポカリを交互に供給し、足が寝台の外に飛び出ると元に戻すを繰り返し、吸引を繰り返した。


子供たちが就寝した後、午前2時に妻を起こした。妻は眠そうな顔で一通りの介護を終え、その後、電池が切れたかのように深い眠りについてしまった。俺はプレッシャーを感じていた。こんな時、妻を起こすのは至難の技だ。深い眠りについた妻は周囲の騒音をものともせず眠り続けるのだ。その間に吸引等の非常事態が発生したらどうすればいいんだ?俺の心配は現実のものとなる。痰が詰まってごろごろと音を立て始めた。アヒルを鳴らしても歯ぎしりしても妻は微動だにしない。「ああ、この息苦しい時間を何時まで続ければいいのだろうか?」と絶望していたその瞬間、寝室のドアが開いた。入って来たのは長男だった。長男は眠そうな顔で吸引を行い去っていった。

今日もまたチーム平坂に救われた。改めて感謝を伝えたい。

コメント

  1. おっし。長男ナイス!

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  2. ブログを読み、改めて大変な状況であることを確認しました。K 夫人、ご家族の皆さんのお支えを感謝しています。もうすぐイースターです。復活の主の恵みが豊かに注がれますように祈ります。

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  3. 天国から地獄に陥る気分でした。ポカリを買って来る路上に止まって心の中から神様にわがままを言いました。
    夜守ってくれたのも朝には熱も痰も治ったのもきっと神様の仕業です。

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    1. チーム平坂の皆さんありがとうございました

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  4. It is a big relief that you became better after the help of team Hirasaka!

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