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今週の将棋界

 将棋界の最近の話題をまとめてみた。 1)王将戦第七局を藤井が制し、王将位五連覇を達成した。藤井は一勝三敗からの三連勝で逆転防衛を果たした。俺は、藤井の絶対王者としての底力を期待しつつも、藤井に跳ね返され続ける対戦相手の永瀬を応援していた。そもそも、持ち時間の多い二日制の対局で藤井に三勝している時点で称賛に値するのだが、負けた永瀬には何も残らない。しかし、そんなことで挫けたりしないのが永瀬の魅力だ。いつの日か、雨滴が岩を砕く瞬間が訪れることを期待している。二人とも独身だが、今後の色恋沙汰を含めた私生活がどうなるかも気になる。 2)今日は福間香奈の棋士編入試験五番勝負第三局の生中継を観戦している。将棋の棋士になるには、奨励会に入り、各段位のリーグを勝ち上がり、26歳までに三段リーグの上位2名に入ることが求められる。その例外として、棋士との公式対局で六割五分以上の成績を残す等の好成績を修めた者に与えられる救済措置が棋士編入試験である。その試験官が四段の若手棋士なのだが、彼らは忖度をして手を抜かないし、熾烈な三段リーグを勝ち抜いた者だけあって、未来のA級棋士がいる可能性が高い実力者揃いだ。福間が公式戦で戦う棋士たちより強い試験官に六割以上の成績を残すことが求められるのが棋士編入試験なのだ。福間はこの対局で敗れ、不合格となった。福間の再挑戦に期待している。 3)3月29日に棋王戦五番勝負最終局が藤井と増田で争われる。 https://abema.tv/now-on-air/shogi 上記のサイトで生中継されるので要チェックだ。

蹴球伝説 3)

 イングランド代表だったジェラードは強烈なミドルシュートを撃つことで有名な選手だった。 https://www.youtube.com/watch?v=vu9gpa2cg38 上の動画を見ると、「そりゃあそうだろう。高身長と長い脚の体躯は遠心力を活用した引き金になっているに違いない」と納得させられる。そんな折りに活躍し始めたのがメッシだった。メッシはドリブル突破が有名な選手で、後にワールドカップを母国アルゼンチンにもたらし、世界の歴代選手の筆頭を争うほどのすごい選手だ。そのメッシはシュートの名手でもあった。ジェラードほどではないが、「あんな小さな体でどうやったらそんなに強いシュートが撃てるのか?」と感嘆するほどの威力だった。 俺はメッシのシュート技術に感化され、自宅マンションの敷地に隣接する小学校の校庭で練習を始めることにした。遊具の一つである鉄棒の壁にボールを打ち込み、その跳ね返りをトラップして打ち込むという動作を繰り返した。意識したのはメッシで、「ボールの芯を正確に捉え、蹴り足に体重を乗せ、膝から下の振りを速くする」ことだった。一回打つたびに「今のはいい感触だった」とか「体重が乗ってなかった」などの評価をして改善のヒントにする作業をやり続けた。運動音痴だった俺は与えられた練習メニューの意味もわからず盲目に追従していた。しかし、30代後半の俺は「自分の体をどのように動かすか」を分析し実行できるようになっていた。そのうちジェラードの映像が頭に浮かんできて、「手首のわずかな動きで大きく波打つ鞭のように腰から連動して足首に最大のモーメントを生む」蹴り方を模索するようになった。 そんな練習をしてもその成果を披露する機会は訪れなかった。なぜならば、教授蹴球会での俺のポジションは守備だったからだ。それは毎週金曜日に行われる学生チームとの練習ゲームでも同様だった。 https://hirasakajuku.blogspot.com/2026/03/2.html https://hirasakajuku.blogspot.com/2025/07/blog-post_25.html 上記の記事で触れているように、俺はかなり勝負にこだわっていたので、守備に専念することは失点が少なくなって接戦になることを意味しており、俺は自らの選択で上がらないようにしていた。 ある日、教授蹴球...

スポーツ三昧

 先週末の出来事をまとめてみた。 1)なでしこジャパン がオーストラリアで開催されたアジアカップの決勝にて同代表を破り優勝した。しかし、NHKの21時代のニュースでも取り上げられなかったし、ネットニュースでも扱いが小さかった。女子サッカーファンの俺としては寂しい限りだ。 https://hirasakajuku.blogspot.com/2025/02/blog-post_27.html でも触れたように、新監督のニールセン氏の手腕を高く評価していた。その後、メディアの後押しがあったのにも関わらず、国内の親善試合で格下のコロンビアに引き分け、ブラジル遠征でコテンパンに負けて、欧州遠征でもスペインに為す術もない負け方をして、国内組だけで臨んだ中国と韓国との試合でも勝ち切れず、「この監督で大丈夫か?解任されてもおかしくない内容と成績だぞ」と思っていたが、今回の優勝でニールセン氏の首が繋がることになった。 2)大相撲春場所は霧島の優勝で幕を閉じた。霧島の大関復帰も確実視されている。俺は豊昇龍を応援していて、その敵役の霧島を推すことはなかったが、今場所に限っては「大関に復帰して、豊昇龍とのライバル関係も復活するといいな」と思っていた。今場所の豊昇龍は霧島に負けたのはしょうがないとしても、琴櫻に負けて千秋楽を退屈なものにしたのは横綱としていかがなものかと思った。平戸海は藤の川に負けての負け越し。実力者揃いの幕内上位に踏みとどまってことを良しとするべきなのかもしれない。来場所以降も踏ん張りどころだ。 3)昨晩はイングランドプレミアリーグのニューキャッスル対サンダーランドの試合を生観戦した。知っている選手は一人もいなかったが、「ボール保持者への寄せの速さ、フィジカルモンスター同士の球際の攻防、原則的に前へ前へと攻める姿勢、終盤になっても衰えないスタミナ、鋭いクロスと強烈なシュート、勝とうとする飽くなき闘争心」というリーグの魅力を体現するような好試合だったので最後まで見てしまった。

自転車に乗りたい

 三男の同級生の間で自転車が流行している。いや、正確に言うと、一年以上前から流行していて、三男は事あるごとに「自転車を買って」と妻に懇願してきた。「電子機器で遊ぶよりはるかに健全だ。買ってやればいいのに」と思っていたが、妻は「安全面で問題がある」と言って、三男の要求を時には「公道では乗らないと約束するなら買ってあげる」と言ってはぐらかし続けて一年が過ぎた。話を聞いていると、流行している自転車というのは移動用ではなく競技用で、新品で150万ウォンもする高価なものであることがわかった。三男の同級生たちは競い合うように高価な自転車を購入し、車が来ない河川敷の自転車専用道やマンションの敷地内の広場で腕を磨く、というよりは、愛車を自慢すると共に維持管理のための情報交換を行うらしい。自転車がない三男は友達の自転車に乗せてもらったりして集会に参加していた。 俺も男だから、虚栄心の発露の場での三男の気持ちがよくわかる。振り返ると、俺の少年時代にも子供用の変速ギアがついた自転車がブームになり、五段変速ギアの自転車に憧れ、暴走族の集会のように集団で校区外に遠征していた。その後、釣りブームが起きて、釣れもしないのに「餌はゴカイ、重りは8号、浮きは棒型、釣り場は白道」みたいな情報収集に時間と情熱を注いでいた。しかし、ブームが過ぎると、きれいさっぱり忘れて見向きもしなくなることも知っている。「三男が中学生になる頃にはほとぼりも冷めるだろう」と予想していた。 三男は今年の3月から中学生になった。ある日、「友達が30万ウォンで譲ってくれると言っている。お金は自分で出すから、そうしてもいい?」と三男が妻に言った。妻は一度は了承したものの、その翌日、「友達と取引をするもんじゃない」と前言を翻した。喜ばせてがっかりさせるのは妻の得意技だ。「さすがに可哀想だろう」と思っていたら、妻もそう思っていたのか、取引を認める方向で話が進んでいた。ところが、三男が事前に説明していた自転車と取引する自転車の車種が異なることが発覚した。妻が「ブレーキがない自転車は駄目だ」と明言していたので致し方ないところだ。取引は中止になった。 それから紆余曲折を経て、ネットの中古品市場で60万ウォンの自転車が目にとまり、長男が同行して取引成立となった。三男は毎日のように自転車を持って外出している。この一ヶ月で三男が取引と信用...

出会いと別れ

 下記の記事で紹介したKGSから「二泊三日で釜山に家族旅行をする予定だ」というメッセージが来た。 https://hirasakajuku.blogspot.com/2025/09/blog-post_14.html 今日の夕方、家族を連れて我が家を訪問してくれることになった。ありがたいことである。KGSが家族を紹介してくれるのも、家庭でのKGSの様子を聞くのも、楽しみだ。 歓談の時間も終わり、一行は妻の運転する車に乗って釜山大学見物に出掛けた。 残された俺はネットニュースを読んでいた。すると、「広中平祐」の文字列が見えた。「まさか」と思い、クリックしたら「死去」の文字が続いていた。広中先生が釜山大学で講演されたとき、我が家に先生を招いて妻の手料理でもてなした。緊張して何を話したのか覚えてないが、「フィールズ賞を取るほどの大家なのに、対等な目線で会話を楽しんでくれている。だからこそ数理の翼を始めとする様々な普及活動を通して人材を育成できたんだ。それが皆に親しまれ尊敬される理由なんだ」と思った記憶がある。事の経緯は以下に記している。 https://hirasakajuku.blogspot.com/2025/11/12.html なんだか心に穴が開いた気分だ。広中先生、安らかにお眠りください。先生の講演で影響を受けた釜山大学の学生は確実に存在しています。

某国大統領

 富豪で政財界に幅広い交友関係を持つエプスタイン氏が少女に対する性的搾取と人身売買で有罪判決を受けた。その後に交友関係を持っていた人たちが追及されている。エプスタイン氏は一代で巨万の富を築き、英王室や米国大統領を含む政府高官と親密な関係だったことから、人間的魅力に溢れた人物だったことが推察される。多様性の時代だとは言え、小児性愛者は鼻つまみ者だ。そのことを知っていて交際していた者にも非難の嵐が吹きまくる。 某国大統領もあまりにも正直で、その実行力と人間性が評価されているのかもしれないが、俺は「人を殺したことを得意気に語る」人物と親しくなりたいとは思わないし、「人としてどうか?」という疑問符を付けて距離を置くだろう。政治家として某国の国益のために奔走し、世界各地で紛争解決に向けて尽力していたことは認める。しかし、今回の中東での混乱と殺害を目のあたりにして、某国大統領を鼻つまみ者として扱うことを決めた。 某島国の総理大臣は「エプスタインと関わった者のように将来非難される可能性がある」ことを頭に入れて首脳会談に臨んでほしい。 三年後、大統領が交代して、前職を支持していた者たちが吊るし上げられるようなことが起こらないことを願う。それは世界がそこまで混乱し、良心を失っていることを意味するからだ。

蹴球伝説 2)

「おい、反則だ」と思わず日本語で叫んだ。時は2007年10月、場所は釜山広域市のサッカー場、俺は釜山大学教授蹴球会の一員として全国大会の出場権を賭けて釜山教育大学の教員チームとの試合に臨んでいた。ただし、釜山大は主力を温存していた。これは「その前の試合で出場機会のない教員に対する配慮」と「全国大会に出場したらその費用を会費だけでは賄えない」と「とりあえず、前半の様子を見てから本気で全国大会を目指すか決めよう」という複雑なチーム事情が起因していた。 最年少で、そのチーム事情を理解してなさそうで、常に勝負にこだわり、学生チームとの練習ゲームでも熱くなる、俺は何の説明もされずに二試合連続でスタメンに名を連ねていた。俺の目には「俺の手でチームを勝利に導く」という青い炎が宿っていた。 教育大のプレイは荒かった。最初は「真剣勝負で興奮してついつい脚が出るのだろう」と思っていたが、時間が過ぎるにつれ、「もはやラフプレーの範囲を越えている。相手を負傷させることを目的としてやっているとしか思えない。コイツらも大学教授なのか?」と疑念を抱くようになった。特に教育大の10番はその背番号とは裏腹に審判の見てないところで脚を蹴るという悪質な行為を繰り返していた。冒頭の叫びも10番が俺を背後から押して、俺がつんのめったところで発されたものだ。俺は怒りに震え、「どうやって復讐するべきか」を考え続けていた。しかし、アンチフットボール的な手段で復讐を果たしても同じ穴のムジナになってしまう。やはり、最大の報復は正攻法で試合に勝つことに尽きる。現在、スコアレスで前半を終えようとしている。俺はチームメイトを鼓舞してピッチ上の誰より動き回り、体を張って守備をした。すると応援に来ていた学生チームの面々から「ひ、ら、さ、か」とコールされた。もう気分はブラジルで大声援を受ける三浦カズだ。 後半から釜山大の主力たちが投入されて、俺のポジションは中盤に上がった。俺は中盤で相手チームのボール保持者のパスコースを切りながら間合いを詰め、ボールを奪い取った。自信を深めた俺は縦横無尽に動きまくり、敵の攻撃の芽を摘むと共に味方の攻撃の起点となった。その働きは俯瞰で撮影したDVDに記録されている。釜山大優勢のまま推移したが、引き分けだと教育大が全国大会出場となり、復讐も成就することはない。後半終了間際、釜山大はコーナーキックを得...